大嵜 直人のブログ

別れによって傷ついたココロは、出会いで癒される。私が辿ったそんな物語を「書く」ことをライフワークにしています。

風、冷たく。陽、暖かく。月、満ちて。

いよいよ師走も近く、風は冷たく。

 

深呼吸をすると、胸がその冷たい空気で満たされる。

 

痛いくらいのその冷気で、肺から身体が清められるような気がする。

 

冬の、心地よさの一つだ。

 

そんな冷たさが、戻ってきた。

 

それでも、まだ日中は、陽が暖かく。 

 

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どこか、その陽の色に、遠い夏の名残を探している。

 

その空の色に、遠い日の記憶をたどっている。

 

そんな空が見えたのは、ごくわずかな時間で。

 

大がかりな舞台道具の入れ替えがある幕間のように、帳が降りる。

 

見れば、月、満ちて。

 

満月が二回あると言っていたのは、先月のことだっただろうか。 

 

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気づけば霜月も終わり。

 

ほんの少し前まで、残暑がどうのこうの、中秋の名月が、と言っていたような気がするが、季節は淡々と流れる。

 

いつも、私たちが触れられるのは、目の前の何かでしかないことを思えば、それも当たり前のようにも感じられる。

 

他人の腹痛を、味わうことができないように。

過ぎ去った春の花の色や、夏の草いきれ、あるいは秋の虫の音をどうこうすることはできない。

 

ただ、いつも目の前に差し出された景色を。

ただあるがままに、見ることしかできないんだ。

 

それは、何もできることがない無力なような気もしつつ。

それでいて、何も心配することもないような気もする。

 

何せ、すべて、差し出されてくるのだから。

 

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