大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

ほんとうにやりたいことは。

ほんとうにやりたいことを前にしたとき、人は怖れを抱く。

遠い昔の、思春期の淡い恋心に似ているのかもしれない。

告白して振られたら、どうしよう。

私なんかでは、あの人とつり合わない。

もし、想像していたような人ではなかったら。

誰かに知られたら、バカにされそう。

そもそも、ほんとうに好きなのだろうか。

出口のない思考を、ぐるぐると繰り返す。

傍から見れば、「あんた、もうずぶずぶに惚れてんで、それ。はよ玉砕してきなよ」と突っ込みたくもなる。

けれど、本人にとっては、食べることも寝ることも忘れる、大問題だ。

そんな淡い想い出のように、

ときに、怖れも出よう。

葛藤も出よう。

抵抗も、出よう。

そのままでいい。

駅のホームの駅員のごとく、「あぁ、これは私の怖れだ」、「いま、感じているのは葛藤だな」、「これは抵抗なんだ」と、一つ一つ指差し確認をするだけでいい。

それらは、無くすべきものでもなく、消し去るべきものでもなく。

私たちの背に与えられた、翼なのだ。

そして、

怖ければ怖いほど、ほんとうにやりたいことなのかもしれないから。

そのままでいい。

どうせ、やるのだから。

やってしまうのだから。

やらざるを得ない状況に、いつの間にかなっているのだから。

怖れ、慄けばいい。

悶え、葛藤すればいい。

いくらでも、抵抗すればいい。

どうせ、いつかやるのだ。 

やってしまうのだ。

いや、やらされるのだ。

誰にって?

内なる自分の声に、なのかな。

きっと。

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