大嵜 直人のブログ

別れによって傷ついたココロは、出会いで癒される。私が辿ったそんな物語を「書く」ことをライフワークにしています。

冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅6 ~「旅館橘」名物かきのりと、旅の終わりに

冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅1 ~三重県伊勢市・外宮(豊受大神宮) 訪問記

 

冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅2 ~内宮・宇治橋の大鳥居から日の出を望む

 

冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅3 ~三重県伊勢市・内宮(皇大神宮)訪問記

 

冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅4 ~三重県志摩市・天の岩戸 訪問記

 

冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅5 ~三重県志摩市・伊雑宮 訪問記

 

伊雑宮の御料田を前にして、しばし目を閉じて座っていたが、次第に日が陰り始めてきた。

名残惜しかったが、冬の風が吹き始めてさすがに寒さを覚えた。

 

駐車場に戻って、車のエンジンをかける。

冬至前の伊勢志摩をめぐるこの旅も、あと一つの目的地を残すだけとなった。

 

kappou-oosaki.hatenablog.jp

「旅館橘」さん。

ありがたいご縁を頂いており、前回訪れた際にはここで絶品のランチをいただいたのだった。

 

この日は満席のようだったが、志摩市まで来てスルーして帰るわけにもいくまい。

 

志摩の街並みと海を見ながら、車を走らせる。

見覚えのある道と、途中で志摩スペイン村を見ながら。

 

15分ほど車を走らせると、橘さんにたどり着く。

 

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美しき的矢湾。よく晴れていた。

 

せっかくなので挨拶だけでもと覗いてみたが、残念ながら社長は出張中とのことで、ご不在だった。

 

折しもこの日は有馬記念前日。

もし社長がいらっしゃたら、GⅠ馬11頭が揃ったドリームレースの予想談義に花が咲いたことと思うが、今日はそういう日ではなかったのだろう。

 

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せっかくなので、名物の「かきのり」をおみやげに買って帰る。

牡蠣とあおさのりを一緒に炊いた佃煮、これが絶品に美味しいのだ。

 

しばらく的矢湾を眺めながらぼーっとしていると、駐車場には次々と車が入ってきた。

 

お邪魔してはと思い車にエンジンをかけ、駐車場を出る。

 

 

こういう旅の終わりは、どうしたって感傷的になる。

 

それを鎮めるために、私はよく帰り道を高速道路ではなく下道を選ぶ。

旅の余韻を、できるだけ長く感じていたいのかもしれない。

 

志摩市の先端から、名古屋まで下道で行くとナビの設定だと4時間ほど。

道中の休憩と渋滞を入れると、5時間ほどにはなるだろうか。

 

 

ゆっくり、帰ろうと思った。

 

行きのときに眺めていた風景が、逆巻きになって流れていく。

32号線を引き返して天の岩戸を通り、伊勢に入り内宮を横目に、北へ走る。

 

23号線に入ると、あとは名古屋まで北上するだけの一本道だ。

渋滞は、ほとんどなかった。

 

夜明け前の外宮から始まり、宇治橋で見た日の出、内宮、天の岩戸、伊雑宮…信号で停まるたびに、その風景が思い出される。

 

いい旅だったななと思う。

冬至の前のこの時期に、訪れることができてよかった。

 

松阪市を過ぎたあたりで、ふと気付くと見慣れない黒い車が前を走っていた。

気付けば、バックミラーにも黒塗りの車が映っていた。

 

葬儀のあと、斎場に向かっているのだろうか。

 

はっきりとした記憶はないが、17年前に私もあの車に乗っていたことを思い出す。

21歳か、22歳だったか。

 

私は、その黒塗りの車に乗る私の心情を慮った。

悲しみと絶望で、黒く塗りつぶされているようだった。

 

一つため息を吐き、私は窓を開けて空気を入れ替えた。

今朝、内宮への道で見た何かの動物の死骸を、私は思い出していた。

 

陽の際には、もっとも暗い陰があるのかもしれない。

 

そんなことを思う。

 

松阪市を過ぎ、23号線はだいぶ車の量が増えてきたようだった。

 

名古屋までは、まだ時間がかかりそうだった。

 

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