大嵜 直人のブログ

別れによって傷ついたココロは、出会いで癒される。私が辿ったそんな物語を「書く」ことをライフワークにしています。

変化を、怖れることなかれ。 ~令和元年のジャパンカップが教えてくれたもの

「世界に通用する馬づくり」のためにジャパンカップが創設されたのは、昭和56年だった。

 

f:id:kappou_oosaki:20191130203259j:plain

 

それから数えること39回、奇しくも私と同じ齢を重ねてきた。

 

されど、今年の海外馬の参戦は史上初めて「ゼロ」となった。

 

年々、存在感を増す香港国際競争。

昨年のアーモンドアイによる驚天動地のレコードタイム

ディアドラやリスグラシューなど、今年も続く日本馬の海外での活躍。

馬場の異なる極東のレースにおいて、一発勝負で結果を出すことの難しさ。

 

さまざまな要因はあれど、結果として海外からの参戦はなく、日本馬だけのジャパンカップになった。

 

しかし、海外馬の参戦はなくとも、騎手は「世界オールスター」とも言える名手が揃った。

 

ランフランコ・デットーリクリストフ・スミヨンライアン・ムーア、オイシン・マーフィー、ウィリアム・ビュイック

そして、お馴染みの武豊クリストフ・ルメール横山典弘ミルコ・デムーロ川田将雅

出馬表に並ぶ名前を眺めているだけで、うっとりとする陣容だ。

 

そんな、ひとつのターニングポイントとなるであろう令和元年のジャパンカップは、秋の長雨に渋った重馬場でゲートが空いた。

 

f:id:kappou_oosaki:20191203095008j:plain

 
最後の直線、渋った馬場を内から力強く伸びてきたのは、オイシン・マーフィー騎手が駆るスワーヴリチャードだった。

 

一年半、勝利から遠ざかった同馬を蘇らせたのは、変化を恐れない陣営の努力だったのかもしれない。


調教パターンをガラリと変え、CW主体から坂路に変えてびっしりと追い切る。

これまで実績のなかったチークピーシズを装着した。

手の合う乗り手を模索し、気鋭のアイルランドの名手を配した。

 

陣営はそれだけの決意と変化を持って、

得意の府中、そして連対率100%の道悪に臨んでいた。

 

f:id:kappou_oosaki:20191130203800j:plain


変化とは、自らの存在意義すらをも疑うことだ。


それは、結果につきまとう非難をも黙って呑み込むコミットメントだ。


確かだと思っていた世界は、明日にはコインの裏表のようにひっくり返る。


変化を、恐るな。


結果ではない。


変化すると決めた事実こそが、すべてであり、あとは蛇足だ。


逃げ込みを図る軽量の3歳牝馬を、一完歩、また一完歩と追い詰めるリチャードの脚に、その決意が宿ったように見えた。

 

f:id:kappou_oosaki:20191130204033j:plain

 

今日の勝利は、父・ハーツクライから受け継いだ成長力の勝利だ。


新進気鋭の世界のトップジョッキーの手綱の勝利である。

 

約1年半も勝利から遠ざかり、前走7着に惨敗していたにもかかわらず、3番人気に支持したファンの勝利でもある。

 

そして何より、
競走馬としての進退を考える5歳秋のシーズンにして、この馬の可能性を信じて諦めなかった陣営の勝利である。

 

 f:id:kappou_oosaki:20191130203433j:plain

 

アーモンドアイが勝った平成最後のジャパンカップより、5秒以上も遅い勝ち時計の、最速。

 

スワーヴリチャードとオイシン・マーフィー。

そして、庄野靖志厩舎、第39回ジャパンカップを、制す。

 

f:id:kappou_oosaki:20191130204042j:plain

 

令和元年のジャパンカップが教えてくれたのは、変化することへの覚悟と、尊さだった。

 

変化を、

そして、

その先にある結果を、

 

恐るることなかれ。

 

f:id:kappou_oosaki:20191130203424j:plain

 

__________________________

〇お問い合わせ先

執筆についてのご依頼・お問い合わせはこちらから。

Instagramnaoto_oosaki/Facebok:naoto.oosaki.5

Twitter@naoto_oosaki/LetterPot:users/13409 

________________________

〇今日の書斎:2019/12/3

1.寄稿記事:「王道と覇道(仮)」 構想中

2.ものがたり 構想中

________________________

〇大嵜直人の作品一覧はこちら

【大嵜直人の執筆記録】

________________________