大嵜 直人のブログ

別れによって傷ついたココロは、出会いで癒される。私が辿ったそんな物語を「書く」ことをライフワークにしています。

雨に濡れる欅と、色づく不老不死の実。 ~東京都府中市・大國魂神社 訪問記

霜月の終わりに、東京は府中市の大國魂(おおくにたま)神社を訪れた。

 

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JR武蔵野線府中本町駅から、東へ歩いてすぐの鳥居を望む。

 

急に寒くなったり、そうでもなかったり、この時期の気候は気まぐれなのだが、この日も駅の改札を出ると、霧雨のような雨が参道を濡らしていた。

 

念のため、と思い改札を出た売店でビニール傘を買う。

 

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参道の立派な欅(けやき)。

 

府中市の木として親しまれているこの木は、おおらかでしっかりと根を張った重厚さを感じさせてくれる。

 

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曇り空をバックに、そのまっすぐな力強さを眺める。

 

後から知ったのだが、この大國魂神社の七不思議の一つに、「境内に松の木なし」という不思議があるそうだ。

 

神社の境内といえば、松の木が植えられていることが多いが、この大國魂神社には松の木はないそうで、何でもこんな言い伝えがあるそうで。

 

境内には松の木が一本もなく、また植樹してもすぐに枯れてしまうといわれています。これは神様がまだ現世の神として散歩しているときの話です。大国様と八幡様が、「どうだい、大国さん、2人で武蔵野の野原に行こう」ということで出かけたものの暗くなっても宿が見当たりません。そのうち八幡様は「ここで待っていろ、俺が宿を捜してくる」と言って出かけましたが帰ってみえません。待ちぼうけをうけた大国様は、「まつはういものつらいもの」「まつは大嫌いだ、まつのはいやだ」と言われたそうです。ここから、大國魂神社では「待つ」を「松」にたとえて、植物の松を嫌うようになったのだと言い、今でも境内には松の木は一本もなく、植えてもすぐに枯れてしまうと言われています。また府中では正月の門松にも松を使わない習慣が残っています。

 

大國魂神社ホームページ「七不思議について」より

 

「松」の木は、その発音から「待つ」と似ており、その掛詞を使った和歌などを目にすることがあるが、大国様も「待つ」のを嫌がったのだそうだ。

 

八幡様は、無事に宿を探してこられたのだろうか。

 

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馬場大門前からの参道の風景。

 

縁日なのか出店が出ていて、飾られた提灯もいい雰囲気。

 

地面には、名残惜しそうな秋の紅さが一面に敷き詰められて。

 

この日はまだ11月ということもあり、七五三のお参りに来られていた親子連れが多く参拝していた。

 

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馬場大門欅前にも、ご神木が。

 

やはり欅だろうか。

 

府中市の歴史を、長く眺めてきたであろうご神木も、霜月終わりの冷たい雨に濡れていた。

 

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随神門(ずいじんもん)をくぐる。

 

神社でこうした門をくぐるとき、不思議と背筋が伸びる。

 

境界線を越えるからなのかもしれない。

 

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門の前の狛犬

 

雨に濡れる苔が、美しい。

 

左前脚の下にいるのは、小さな子どもだろうか。

 

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本殿を前にして。

 

大國魂神社は、大國魂大神(おおくにたまのおおかみ)を武蔵国の守り神として祀った神社とのこと。

 

この大神は、出雲の大国主神と御同神であられ、かつて武蔵国を開かれ、人々に衣食住の道を教え、医療やまじないの術も授けた神様であるとのこと。

 

のちに縁結び、厄除け・厄払いの神さまとして祀られているとのこと。

 

出雲大社はまだ訪れたことがないのだが、その御同神とされる神さまに参拝できて嬉しく。

 

七五三のお祝いに、着飾った家族連れのためか、雨も一休みしてくれたようだ。

 

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境内でたわわに実る。

 

この時期の「小雪」の末侯の七十二侯に、「橘始黄(たちばなはじめてきばむ)」という節気がある。

 

橘と呼ばれる柑橘類が、黄色く色づく時期。

 

常緑植物であることから、「永遠」を意味するとされ、不老不死の実とされることもあったそうだ。

 

燃えるような紅葉の赤から、やさしい黄色へ。

 

季節は移りゆく。

 

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黄色に近くには、赤が。

 

雫の一つ一つが、美しく。

 

この府中市と同じように、大國魂大神のご加護に守られているのだろう。

 

雨も上がったようで、穏やかな時間が流れていた。

 

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