大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

旅に出る前は、心が揺れる。

旅に出る前は、落ち着かない。

楽しみにしていた旅ほど、そうだ。

落ち着かないどころか、いろいろ不安になったり、心配事も出たりする。

ときに、情緒が不安定になったりもして、涙腺がバカになったりもする。

それほど、旅が持つエネルギーは大きい。

そう感じるのは、私だけだろうか。

どんな大嵐も、過ぎ去れば凪の静けさが訪れる。

どんな長雨も、いつかは晴れ間が見える。

どんな感情も、永遠には続かない。

だからこそ、どの感情も美しいのだが。

いま、自分が持っているもの。

いま、自分が感じていること。

それを、親鳥が雛をそっと包むように、抱きしめること。

それを、怖れることなく世界と分かち合うこと。

分離しているという幻想が、不安という影絵を映し出す。

世界と分かち合い、つながろうとすることで、

人は心の中に安らぎと幸福感を覚える。

旅に出る前は、心が揺れる。

もしも、心が揺れるならば、それは旅に出る前なのかもしれない。

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