大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

岡山旅情。

岡山は「晴れの国」と呼ばれるそうだが、なぜか私の訪れる日は曇りや雨の日が多い。

この日も、朝名古屋を出たときから冷たい雨が降り続いていた。

満開だった桜も、この冷たい雨で散ってしまうのだろうか。

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着いた岡山駅のホームでは、初めて生で見る「レイルスター」が停車していた。

何歳になっても、このロングノーズは少年の心を刺激する。

朝からいいものを見た。

午前中の打合せを終え、午後のアポイントの場所へと車を走らせる。

変わらず冷たい雨は降り続いており、道を濡らしていた。

しばらく田舎道を走らせると、前を行く車が次々に吸い込まれていった。

うどん屋さんだった。

渡りに船だったので、長いものに巻かれることにした。

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10人ほど並んでいたが、昼時のうどん店らしく回転は早くすぐに案内された。

何気なしに天ぷらうどんを頼むと、運がよかったね、最後の一枚だったよ、と教えて頂いた。

しばし待つ間に、対面の席の客が食べていたおでんがうらやましくなり、セルフサービスで取りに行く。

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大根、厚揚げ、牛すじとこんにゃく。

串から外れるのを防ぐため、ミニこんにゃくが串の先っぽに刺されているのが可愛い。

味噌だれは生姜が入っており、濃い見た目以上にあっさりして美味い。

伏見の島正さんを思い出す。

いずれの具材も味わい深く、生姜のおかげか身体がほっこりと温まる。

冷たい雨の降る春の日にはありがたかった。

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やがてやってきた天ぷらうどんは、座布団のような天ぷらが器に乗っていた。

箸で崩しながら、うどんをすする。

小海老、かぼちゃ、玉ねぎが入った天ぷらは、思いのほか軽く、いくらでも食べれそうだった。

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半分くらい食べたところで、ネギ、胡麻、すりおろしの生姜を入れて楽しむ。

美味い。

ほっと一息をつきながら、器の残りのうどんと出汁を堪能した。

おでん、天ぷら、手打ちうどん。

ごちそうさまでした。

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小雨に煙る岡山駅。

別れの挨拶に来た岡山は、車窓から見える冷たい雨が散らす桜と同じように、名残惜しかった。

ありがとう、岡山。

また来るよ。