大嵜 直人のブログ

別れによって傷ついたココロは、出会いで癒される。私が辿ったそんな物語を「書く」ことをライフワークにしています。

書評:根本裕幸さん著「朝9時までに1分間ください。不安が消えて、心が元気になります。」に寄せて

今日は久しぶりのような気がする書評を。

 

根本裕幸さんの新著、「朝9時までに1分間ください。不安が消えて、心が元気になります。」(キノブックス刊)に寄せて。

 

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この本は通勤時間や出社して始業までの時間など、朝の少しの時間で使える心のエクササイズ、あるいは考え方のヒント56個が集められている。

 

順番に読んでいってもいいし、その日の朝にぱっと開いてみるのも楽しい。

 

そういった意味では、昨年私が1年間写経していたチャック・スペザーノ博士の「傷つくならば、それは「愛」ではない」によく似た形式の心のガイドブックである。

 

kappou-oosaki.hatenablog.jp

 

スペザーノ博士の「傷つくならば・・・」は、重厚だがその反面読むのに骨が折れるし、時間がかかる。

去年の私は毎朝の20分くらいを使って写経していたが、なかなかに忙しい朝にその時間を取るのは難しく、往々にして夜寝る前になってしまうことがあった。

 

けれど本書は1分間で読めて、実践できる項目ばかりなので、朝の忙しい時間に読みやすいし、続けやすいように思う。

 

今朝開いたページのエクササイズは、こちらだった。

 

「今」できることを意識しよう

 

嫌なことがあったり、不安があったり、体調が良くなかったりすると、私たちは「考えすぎる」傾向がありますよね。

そうした「思考」に捉われているとき、私たちは「今」を生きてはいません。

「過去」を思い出して、「あのときこうしていたら……」とシミュレーションをしていたり、過去の体験から「未来」を想像して、「前みたいになったらどうしよう……」と、不安をかきたてるような思考をしてしまっているのです。

 

私たちは「今」にしか生きられませんから、「過去」や「未来」を生きていると、ふわふわと浮足立って集中力が出なくなって、仕事のパフォーマンスも落ちてしまいます。

「考えすぎているな」「今ここにいないな」と気付いたら、すぐに意識を「今」に戻してみましょう。

「今、できること」に意識を向けて集中力を取り戻し、目の前の仕事をひとつひとつクリアしてください。

 

 

「朝9時までに1分間ください。不安が消えて、心が元気になります」p.72・73

 

まさに。

今日の私は、先週から風邪を引いていて体調があまり優れないのだが、「考えすぎる」傾向にあるようだ。

 

私たちは、過去にも未来にも生きられない。

ただ、目の前のことに集中し、目の前の出来事を味わい、目の前の人に心を尽くすことしかできない。

 

今日の私にぴったりのエクササイズだった。

 

本書には、そのほかにも

 

「朝日を「おでこ」に浴びよう」

 

「悩んでいるときこそ、空を見上げよう」

 

「心にとっての最高の栄養分とは?」

 

「スター気分でオフィスの扉を開けよう」

 

「できて当然のことを褒めてみる」

 

・・・などなど、そんな珠玉のエクササイズが56個ちりばめられている。

 

1日1つずつ進めていっても2か月。

だいたい、潜在意識に新しいものインストールされる期間と同じ時間だ。

 

私はこの少し小さめのサイズの本書を鞄にしのばせて、毎朝1ページ開いて「今日のご神託」を仰いでみようと思う。

 

 

さて、本書を通じて著者が伝えたかったことを、少し考えてみる。

 

それは、「緊急」ではないけれど、自分にとって「重要」なことを優先してみませんか?ということのように私は感じた。

 

人の行動基準には、「緊急度」と「重要度」の二つの軸があるように思う。

 

これをマトリックスにすると、

「緊急」かつ「重要」なこと・・・A

「緊急」だけど、「重要」ではないこと・・・B

「緊急」ではないけれど、「重要」なこと・・・C

「緊急」でも「重要」でもないこと・・・D

 

という四つの象限が現れる。

 

Aの象限、「緊急」かつ「重要」なことは、放っておいても誰でも行動する。

 

子どもが高熱を出したので、病院に連れていく

駅でお腹が痛くなったので、トイレを探す

真夏の炎天下で、水分を補給する

 

そしてDの象限、「緊急」でも「重要」でもないことは、誰もやらないはずだ。

 

問題は、BとCである。

「緊急」だけれども、「重要」でないことと、

「緊急」ではないけれど、「重要」なこと。

 

私も含めた多くの人は、放っておくとBの『「緊急」だけれども「重要」ではないこと』を優先してしまうよう思う。

 

それはそうだ。

「緊急度」とは、「時間的な制約」「締め切り」と言い換えられる。

 

その制約があるものから優先的にこなしていくのは、ある意味で当然のことだ。

 

けれども、それが度を過ぎてしまうと、いつしか自分にとって「重要」なことが置き去りにされしまい、心は枯れて、無気力・無感動になり、果ては燃え尽き症候群や心身の疾患に陥ってしまうことさえある。

 

本書を読んでいて感じたのが、私自身、朝起きてからの行動を振り返ってみると、多くが「緊急」度を優先したものでしかない、ということだ。

 

会社に遅れないために、

子どもを保育園に送り出すために、

今日はこれをやって、〇〇に間に合うように・・・

 

いつしか、頭の中は「緊急」なことばかり考えて、いつも追い立てられているように感じて、息苦しくなる。

 

そうして、自分の中の心が死んでいく。

 

自分にとって「重要」なことを犠牲にしてしまった結果である。

 

自分にとって「重要」なこと。

たとえば、この世に生まれてきた目的。

 

そこまで壮大な話でなくても、

それをしているときに、大きな喜びと至福感を覚えること。

自分の心が躍り、夏休み前の少年のようにワクワクすること。

あるいは、心が落ち着いて自分に還ることができること。

ふと心が「やってみたい」と動いたこと。

 

つまり「重要」なこととは、「自分を大切にすること」に他ならない。

そして、そうしたことをを優先すると、人生は確実に輝き始める。

 

つまりは、意識して優先すべきなのは、実はBよりもCなのだ。

 

ところが、誰しもが日常の些事に追われるなかで、「C=緊急度よりも重要度を優先する」ことは、なかなか難しい。

 

そのための小さな一歩目を踏み出すのが、本書に載っている53のエクササイズなのだと感じる。

 

紹介されているエクササイズやメソッドは、延べ20,000本以上のカウンセリングの現場で、さまざまな人の人生の岐路や変化を見てこられた著者ならではのものだと思う。

 

そしてたいせつなのは、そのエクササイズを「朝」にやる、ということなのだと思う。

 

本書の「はじめに」から引用させて頂きたい。

 

本来、朝は一番元気な時間帯。

夜の眠りによって肉体的にはもちろん、精神的にも、疲労が解消されているはずですから。

しかし実際は、仕事や遊び、またいろいろなストレスによって、

「朝が一番しんどい……」

そう感じる方がとても増えています。

 

みなさんは今朝、どんな風に過ごしていましたか?

重たい身体を引きずってベッドから抜け出し、時間に追われながらバタバタと準備をし、眠気と格闘しながら出社していませんでしたか?

 

その一方で、旅先で、気持ちよく目覚め、「さあ、今日は何をして楽しもうかな?」と感じた経験もあることでしょう。

 

もし、毎日の生活をそんな気分で過ごせたら、素晴らしいと思いませんか?

 

 

同上 p.2.3

 

本来、眠りという最高の癒しの時間から抜けて、エネルギーがたくさん湧いている朝に、「緊急度」よりも「重要度」を優先する時間を1分間だけでも取りませんか?

 

その1分間は、他の誰でもない自分自身に与え、自分で自分を大切にする時間。

 

それはほんの1分間かもしれないけれど、そんな時間が毎日のなかにあると、少しずつ人生という船旅は、あなたを大事にする航路へと舵を切っていく。

 

それに導かれるように、あなたを大事にしてくれる船や仲間たちが周りに集まってくる。

 

私には、そんな著者のメッセージが込められた一冊のように感じる。

 

そんな朝の1分間の、自分を大切にする時間を取っていこうと思う。

 

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