大嵜 直人のブログ

別れによって傷ついたココロは、出会いで癒される。私が辿ったそんな物語を「書く」ことをライフワークにしています。

男にとって「泣ける」時間は大切だ ~MARTIN HURKENS "You Raise Me Up"に寄せて

 

男性は、女性に比べて感情を感じることが苦手だと言われます。

 

男性が感情を解放できるのは、怒る時とセックスの時だけだとも。

 

平成も終わろうとしているご時世の中、だいぶ薄れてきてはいますが、社会通念として「男が泣くのはみっともない」、「男は強くなくてはならない」という観念がありますし、そうした中で男性が感情を出すのは余計に難しいですよね。

 

けれど、男性にとって「泣く」ことができる時間は、とても大切なように思います。

 

 

今日は、そんな「泣ける」時間を与えてくれる、心に沁みる音楽のお話です。

 

 

「You Raise Me Up」という曲ですが、オランダのMARTIN HURKENSさんという方がカバーされたこちらの動画が、ほんとうに素晴らしい。

 

www.youtube.com

 

「You Raise Me Up」自体は、多くの人が耳にしたことがあると思われる有名な曲ですが、Wiki先生に聞いてみたらアイルランドノルウェーのSecret Gardenというミュージシャンが2002年にリリースしたアルバムに収録されていた方の曲だそうです。

 

この動画はそれをオランダのMARTIN HURKENSという方がカバーされておられますが、このHURKENSさんは調べてもなかなかヒットせず、かろうじてQ&Aの掲示板で「オランダのタレント発掘番組に出ていた」との情報がありました。真偽のほどはわかりませぬが。

 

しかし、この動画は沁みます。

 

曲の素晴らしさとともに、HURKENSさんの歌声、そしてそれを聴く観衆…どれも素晴らしく、静かな夜に一人でこの動画を観ていると、涙が流れます。

 

 

 

もう初手のオープニングのHURKENSさんのたたずまいからズルいです。

 

ヨーロッパの古い街並みの中、たたずむその姿には気品があり、同じ男性として憧れます。

 

まず、最初のワンフレーズがもう何より素晴らしく、惹きこまれます。

 

When I am down and, oh, my soul so weary

When troubles come and my heart burdened be

Then I am still and wait here in the silence

Until you come and sit awhile with me.

 

「落ち込んで、とても心が疲れたとき

 困難が訪れて、心に重荷を背負ったとき

 そんなときは、ここで静かに待つよ

 あなたがやってきて、わたしのそばに座ってくれるまで」

 

歌詞を知るにつけ、HURKENSさんの歌声にあわせて、自分が辛かったこと、落ち込んだこと、心が重荷を背負ったこと、そんなことを思い出します。

 

HURKENSさんの歌声は、その記憶をただただ、優しく包んでくれるようです。

 

You raise me up, so I can stand on mountains

You raise me up to walk on stormy seas

I am strong when I am on your shoulders

You raise me up to more than I can be.

 

「あなたはわたしを起き上がらせる、だからわたしは山の頂にも立てる

 あなたはわたしに力をくれる、だから嵐の海を歩くこともできる

 あなたの肩に寄りかかっている時、わたしは強くなれる

 あなたはわたしに力をくれる、わたしが自分を越えていけるように」

 

HURKENSさんの芯のある声で歌われるこのサビを聴くたび、「You」の指すものが何かについて、私は想いをめぐらせます。

 

どうしようもなく辛かったとき、しんどかったとき、

自分を起き上がらせてくれたり、

肩を貸してくれたり、

力を与えてくれた人。

 

それは誰だろう、と。

 

いまは亡き父や母や、祖父かもしれないし、

有形無形の応援をしてくれた周りの人かもしれないし、

それとも仏様や神様のようなものかもしれない。

 

きっと、誰かがいつも愛を与えてくれたと思うのです。

 

そうでなければ、その辛い時間を乗り越えて、今日この歌を聴くことはできなかったでしょうから。

 

そして、この美しきAサビが終わった後の2:10くらいの間奏のところ。

 

小さな二人が、おひねりを帽子の中によちよち歩きで入れに行く場面。

微笑ましくて、泣けて。

 

そしてBサビに向かうにつれて、最初の頃に怪訝な表情をしていた観衆の表情の、やさしいこと、やさしいこと。

 

きっと彼ら彼女らも、私と同じように、HURKENSさんの歌声にあわせて、自分の辛かった時間、しんどかった時間を思い出し、そしてそんなときに自分を支えてくれた人たちのことを思い出していたのではないでしょうか。

 

その表情の移り変わりが好きで、思わずもう一度最初から二度見してしまいます。

 

個人的に大好きなのは、黒髪短髪の女性の方の表情の移り変わり。

 

あぁ、癒されると人の表情ってこんなにも変わるんだな、と感心させられます。

 

やっぱり、音楽っていいなぁ、と思いながら、ほろほろと涙を流してしまいます。

 

 

さて、こうして「泣ける」というのは私含めた男性にとって大事な時間のような気がします。

 

いまではだいぶ緩くはなりましたが、社会的に男性は強くなくてはならない、泣き言を言ってはならない、泣いてはならない、といった観念や常識が強いのですが、「泣く」という行為自体は浄化の一種ですので、適度にそれをしていないとどこかで滞ってしまうように思います。

 

男性的な部分があまりに前面に出過ぎるというか・・・

 

小説やドラマ、映画などで感情移入をして涙することが必要なのは、実は女性よりも感受性の鈍い男性なのではないかと思っているのですが、どうなんでしょう。

 

かくいう私も、両親との別離のあとの15年くらいの間、ほとんど泣いた記憶がありませんでした。

 

それだけ感情を切っていた、ということなのでしょう。

 

有難い人のご縁もあり、その悲しみと寂しさに気づくことができたときには、15年間溜めた涙が流れました。

 

そこから、私は徐々に感情を取り戻していきました。

 

私に限らず、感情を感じるのが苦手な男性にとって、やはり「泣ける」時間というのは大切なように思います。

 

ぜひ、映画でも音楽でも小説でも、「泣ける」時間をつくってみてはいかがでしょうか。

 

泣ける、ということは「自分に正直になる」ということだと思いますから。

 

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※男性と泣くことについては、よろしければこちらのエントリーもあわせてどうぞ。

kappou-oosaki.hatenablog.jp

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