大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

自分の感情に蓋をしていると、なかなか感謝ってできないよね

いらっしゃいませ、ようこそお越しくださいました。

昨日の記事に絡めて、少し「感謝」について、今日は綴らせていただこうと思っています。

 

昨日はお恥ずかしい私のポンコツっぷりと、世界は優しいお話をさせて頂きました。

世界が自分に向けて満面の笑みで優しさを送ってくれたときに、素直にこちらも100万ドルの笑顔で
「どうもありがとうございます!」

って言えると、それが与えることになってステキな循環が生まれます。

ところが、これを

「ひぇー、すいません、私ごときのために・・・」

と受け取り拒否していると、世界から優しいギフトは途絶えてしまいます。

そりゃ、神さまなのか仏さまなのかエンマさまなのか分かりませんが、喜んでくれる人にプレゼントは送りたいですよね。
いやいやいやいや・・・と全力で拒否してくる人に、それでも贈るって相当エネルギー使いますしね。

これって、実際に口で「ありがとう」って言うかどうかの違いではないように思うのです。

 

人のコミュニケーションって、普通に考えると、

「何を言ったか」、「何をしたか」
を指すのだと捉えがちですが、実はそうしたことはさして重要ではなくて、
「それをどんな意識やイメージでしたか?」
が相手に伝わります。ビシバシと。

このあたり、感情のセンサーが鋭敏な女性は本当に鋭いですよね・・・(遠い目)

「ありがとうー、ほんとに。そんなことまでしてもらって」
という言葉にしても、相手の労をねぎらいながら言葉をかけるのと、申し訳なさとミスした自分への自己嫌悪でネバネバしたオーラをまといながら話すのとでは、相手が受け取る印象やエネルギーは正反対です。

「あんな男なんか、ほんと大っ嫌い!!!」
「いやー、ほんとに助かったよ、あなたじゃなければ無理だったよ」
「あーもう、めんどくさい女だなー」

話者の心理的なシチュエーションで、相手が受け取る印象やエネルギーはいかようにも変わります。

なので感謝ってすごいパワーを持ってます、と言ったところで、自分の内面の状態が

「感謝は大事ってわかってるんだけど、心の中は全然感謝なんて湧いてこない。」

って状態であれば、なかなか世界からのギフトを受け取って、循環させていくことは難しいのです。

 

これ、たとえば人間関係をよくしようと思って、「相手の長所を伝えましょう」「好意を伝えましょう」って取り組みをしてみたけれど、なかなかそれが良化しなかったりといった経験はありませんでしょうか。

私は、あります。

長所や好意を伝えるポジティブなコミュニケーションは、言うまでもなく人間関係においてすっごく大切なのですが、それを無理矢理に「やらないといけない!」と思ってやっていると、どこかでガタがきます。

やらなくなっちゃったり、何で自分がこんなことしなきゃいけないんだって思ったり、続かなくなります。

じゃあ、どうしたらいいの?って話なんですが、鍵になるのはやっぱり「感情」です。

自分が何を感じているのかを問い続けることと、
自分の中にあるネガティブな感情を許す、ということ。

自分の感じていることに蓋をしていると、不感症になって感謝も感じられません。

だからいつも通りになるのですが、「日常の細部を見つめる」ことを続けていると、その感度が磨かれてきます。

そしてその感度が磨かれてくると、感謝のような素敵な感情もやってきますが、ネガティブなものも同時にやってきます。

怒り、悲しみ、憎しみ、悔しさ、寂しさ、嫉妬といった、ドス黒く、ドロドロ、ネバネバしたやつら。
誰だって感じるのはイヤですよね。

 

でもそいつらを抑え込むと、また不感症に戻ってしまいます。

ネガティブな感情や想いが、自分の中にあることを許すこと、認めること。
それがあるんだ、と思うだけで違います。

その存在を認めてあげられたとき、「陰極まりて陽と為す」ではないですが、感謝のような光の感情も自分の中に宿ってくるのです。

夏の強い陽射しには、必ず色濃い日陰ができるように、ネガティブな感情も湧き上がる感謝も、どちらも大切な存在なのです。

もしも、友達から、家族から、恋人から、同僚から、妻から、世界からギフトを受け取り拒否したくなったり、感謝ができない、というとき。

そんなときは、いま自分が感じていることを問いかけてみて、ネガティブなやつらのしっぽを見つけたら、
「そうだよね、ここにいてもいいんだよ」

とそれらを認めてあげると、自然に感謝できるようになるのかもしれません。

 

さて昨日から春の嵐のような雨ですね。

そんな中今日もお越し頂きありがとうございます。

どうぞ、ごゆっくりお過ごしください。

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