大嵜 直人のブログ

別れによって傷ついたココロは、出会いで癒される。私が辿ったそんな物語を「書く」ことをライフワークにしています。

冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅1 ~三重県伊勢市・外宮(豊受大神宮) 訪問記

去年の1月と3月に、伊勢神宮を訪れた。 kappou-oosaki.hatenablog.jp お伊勢の空気、人のご縁、甘味、そして思いがけず訪れた天の岩戸…いずれも印象深い旅だった。 こういうのは不思議なもので、行ける時にはするすると行けるものらしい。 縁あって、冬至…

冬至、乃東生、陰中の陰。

今日は冬至。 一年の中で最も昼が短く、太陽の力が最も弱まる時期。 七十二候では「乃東生(なつかれくさしょうず)」、夏になると枯れてしまう靭草(うつぼぐさ)の芽が出る頃。 ほとんどの草木が枯れゆく時期にあって芽を出す、めずらしい植物もある。 冬…

3歩進んで、3歩下がる。

しあわせは 歩いてこない だから歩いて ゆくんだね 一日一歩 三日で三歩 三歩進んで二歩下がる 水前寺清子さんの「三百六十五歩のマーチ」の歌詞から。 前進気勢のマーチにあわせた明るい雰囲気と歌詞は、やはり高度経済成長を遂げていた昭和という時代の香…

断酒日記 【413日目】

さて、断酒も1周年を超えて2年目に入った。 師走の忘年会シーズン真っ盛りだが、変わらずノンアル民のまま楽しんでいる。 気持ちよさそうに飲む人を見ても、それほどうらやましいと思わなくなったのは、1年を過ぎての変化だろうか。 = 前回の日記で、「…

されど、同じにあらず。

ようやく冬らしく冷え込む日が続くようになってきた。 大雪も末侯となり、七十二侯では「鱖魚群(さけのうおむらがる)」の時期だ。 その名の通り、鮭が川を遡上する時候である。 海で育った鮭は自分の産まれた川に、産卵のために戻ってくる。 されど、戻っ…

数十分前と数十年前の記憶が交錯する白川公園の夜。

地下鉄東山線の伏見駅から、歩いて10分ほど。 名古屋の都心の一等地に、白川公園はある。 美術館と科学館が併設されて、緑と文化の風を感じられて心地いい。 高校時代、よくお世話になった。 田舎の街から地下鉄を乗り継いで通学していた私の定期券は、途…

ほんの小さな出来事に 愛は傷ついて

www.youtube.com ほんの小さな出来事に 愛は傷ついて 君は部屋を飛び出した 真冬の空の下に 軽やかさの中にも寂寥感と哀愁を含んだアルペジオに乗せて、財津和夫さんの透明感のある歌い出し。 チューリップの名曲・「サボテンの花」は何度聴いても、センチメ…

月下寂寞再見。

月が、斬られていた。 座標軸を表すような経度線が、天体にかかっているように見えた。 飛行機雲か何かだろうか。 この遅い時間に、飛行機雲などができるのだろうか。 川の小橋の上、そんなことを考えながら、めずらしい天体の景色を見上げていた。 人はここ…

からすみ餅の大群と過去の自分に出会った日

よくも悪くも他人のことはよく分かるのに、人は自分のことを自分が一番分かっていない。 だからこそ、他人がいるとも言えるのだが。 そして、一番分かっていないのは、過去の自分のことなのかもしれない。 = さて、断酒も400日を越えた。 世間は師走の忘…

触れることは、意識を向けること。

触れることは、その対象に意識を向けること。 その対象に意識が向くと、当たり前が当たり前でなかったことに気づく。 当たり前ではないことは、「有難い」こと。 三段論法により、触れることは、感謝すること。 = 今週に入って暖かい日が続いて暖冬かと思っ…

臆病さ、という輝き。

私は今まで沢山の研修医を見てきたけど、大抵の研修医は実習になると我先に切りたがるわ。 だけど中にはあなたのように臆病で、いつもビクビクしながら切ってる子がいる。 得てしてそんな子がいい医者になるものよ。 今のあなたのままで、どんどん場数を踏み…

「君は君であるために生まれてきたのに、なぜそんなに一生懸命みんなに合わせようとしているんだい?」

Why are you trying so hard to fit in when you were born to stand out? 君は君であるために生まれてきたのに、なぜそんなに一生懸命みんなに合わせようとしているんだい? 映画「ロイヤル・セブンティーン」の中で、17歳の主人公のダフネ・レノルズが語…

「チャゲアスホイホイ」

昨日のエントリーで、CHAGE&ASKAの「HEART」について書いた。 kappou-oosaki.hatenablog.jp これが「チャゲアスホイホイ」だったようで、このアルバムをよく聴いていたという友人が記事をSNSでシェアして頂いたり、「私はOn Your Markが好きです!」というコ…

CHAGE&ASKA 「HEART」に寄せて

何年経っても、折に触れて思い出す言葉、というものがある。 心の琴線に触れたその言葉は、時間を越えて何度でもその人を励まし、勇気づけ、癒し、そして喜びを与える。 それは、 ある小説の一節かもしれないし、 ある舞台の中の一シーンの言葉かもしれない…

愛する対象が、あるだけで。 ~東京・「東新宿 炭火割烹 倉乃介 発酵と熟成の幸」訪問記

東京は東新宿の炭火割烹、「倉乃介」さんを再訪した。 ノンアルコール民の国籍を取得してから久しいが、折に触れて「倉乃介」さんには暖簾をくぐらせて頂いている。 その料理の味、お店の雰囲気、そして大将の飾らないお人柄に惹かれて。 旬のゆり根と、魔法…

夏の忘れものとお別れしながら、時はいつか満ちるものだと思った一日。

道を歩いていると、燃えるような晩秋の色に出会う。 小雪から大雪に入り、もう完全に秋から冬へと移りつつあるが、最後に一番燃え上がるのかもしれない。 淡い色をした冬の青空と、赤い色の対比が美しい。 透き通った秋の空から、いつの間にかこの淡い色へと…

時に大雪。閉塞成冬、そらさむくふゆとなる。

今日は二十四節気の「大雪」。 山々は雪に覆われ、本格的な冬の到来を感じながら、年末年始の準備を始めるころ。 一段と寒くなったようで、最高気温が9度と寒い日になった。 昔から伝えられる知恵は、ほんとうに正確だ。 さて、最近惹かれている七十二候で…

断酒日記 【399日目】 ~私がお酒から得られていた恩恵

全てがつながっているという感覚。 それが、私がお酒から得られていた恩恵なのかもしれない。 それは、お酒でないと得られないものだろうか。 それとも、お酒以外から得られるものだろうか。 = さて、断酒399日目である。 先日のエントリーの中で、「お…

遠くスタンドの歓声は海鳴りに似て ~晩秋の東京競馬場 訪問記

霜月の終わり、ジャパンカップ・デーに東京競馬場を訪れた。 この週は金曜日から雨が降り続いていたが、午前中に到着した時はかろうじて雨が上がってくれた。 七十二侯でいうところの「虹蔵不見(にじかくれてみえず)」、曇り空が多くなって陽射しが弱まる…

断酒日記 【397日目】 ~光と影と、その裏側の影と光

ものごとには、必ず光と影の側面がある。 陰陽が常に存在しているのがこの世の常であり、そのモザイクが混然一体になっているのが世界である。 夏が過ぎれば冬が来るように、 引っ込み思案は奥ゆかしいと取れるように、 男性がいれば女性もいるように、 最大…

変化を、怖れることなかれ。 ~令和元年のジャパンカップが教えてくれたもの

「世界に通用する馬づくり」のためにジャパンカップが創設されたのは、昭和56年だった。 それから数えること39回、奇しくも私と同じ齢を重ねてきた。 されど、今年の海外馬の参戦は史上初めて「ゼロ」となった。 年々、存在感を増す香港国際競争。 昨年…

雨に濡れる欅と、色づく不老不死の実。 ~東京都府中市・大國魂神社 訪問記

霜月の終わりに、東京は府中市の大國魂(おおくにたま)神社を訪れた。 JR武蔵野線の府中本町駅から、東へ歩いてすぐの鳥居を望む。 急に寒くなったり、そうでもなかったり、この時期の気候は気まぐれなのだが、この日も駅の改札を出ると、霧雨のような雨が…

赤い、師走。

気付けば12月、師走である。 あと31日で2019年、令和元年が終わってしまう。 ついぞこの間、新年の目標を立てたような気もするし、残暑が厳しいだのなんだの言っていた気がするのだが。 霜月の初めには、ご依頼頂いた小説の締めきりに追われ、いっぱ…

トウカイトリックの寄稿記事に、たくさんの反響をいただきました。

www.uma-furi.com 昨日ご紹介した、こちらのトウカイトリックへの寄稿記事ですが、たくさんの反響をいただきました。 【新着記事】『[平成名勝負]175,100mの軌跡~2012年ステイヤーズステークス・トウカイトリック~』名ステイヤーといえばこの馬、という…

平成の名ステイヤーの思い出に寄せて、ウマフリさんに寄稿させて頂きました。

人間にも得意・不得意があり、短距離ランナーとマラソンランナーがいるように、サラブレッドにも短い距離を走るのが得意な馬と、長い距離を走るのが得意な馬がいます。 短距離が得意な馬をスプリンター、1マイル(1,600m)あたりの距離が得意な馬をマ…

あとから見れば、どうでもいいことに人は頭を悩ませるものだと実感した話。

地下2階の駐車場に着いたのは、アポイントの20分前だった。 市内中心部の渋滞を考慮したつもりだったが、予想以上に順調に着くことができたようだ。 乗り慣れない社用車でも、まあ運転できるものだ。 薄暗い車内で少し休もうか、スマホでSNSでもザッピン…

ただたのめ よろづのつみは ふかくとも

ただたのめ よろづのつみは ふかくとも わがほんぐわんの あらんかぎりは とは、浄土宗を開いた法然上人が京都の真如堂を訪れた際に、御本尊の阿弥陀物から授けられたとされる歌である。 どんなに罪は深くとも、ただ私(阿弥陀仏)に救われたいと願いなさい…

手前生国と発しまするは尾州は尾張の国にござんす。 ~愛知県一宮市・真清田神社 訪問記

お控えなすって。お控えなすって。 手前、生国と発しまするは尾州は尾張の国にござんす。 尾張と申しても広うござんす… …という仁義は切ったことがないが、私の生まれは尾張の国である。 その尾張の国の「一之宮」といえば真清田神社であり、その神社が鎮座…

いいことも悪いことも半々ってホントなんですかね、と彼女は言った。

「聞いてくださいよ」 「ああ、どうした、朝から」 「昨日、家からちょっと行ったところにあるパティスリーに行ったんですよ」 「なんだ、似合わないカタカナ使って。要はケーキ屋だろ」 「うるさいです。ちなみにパン屋さんはブーランジェリーです」 「お、…

いまそこにある美を見つめる。

小雪も過ぎ、日に日に秋の深まりと冬の訪れを感じる日々。 前日からの雨は、明け方に止んだようだ。 おかげで肌寒かった前日とは違って、黄金色の陽射しが暖かかった。 それでも、ところどころに雨の記憶を見つける。 雨上がりの朝だけの、美しさなのかもし…