大嵜 直人のブログ

別れによって傷ついたココロは、出会いで癒される。私が辿ったそんな物語を「書く」ことをライフワークにしています。

追憶

いびつな器を愛でるように、いびつな自分を。

先日、作陶体験をした愛知県陶磁美術館を再訪した。 その際のエントリーはこちら。 kappou-oosaki.hatenablog.jp あれから1ヶ月、焼きあがった陶器を引き取りに訪れたのだ。 その際につくった作品がこちら。 お茶碗と小鉢を作ったつもりだったのだが、はた…

言えなかった言葉と、癒えなかった傷

言えなかった言葉たちの裏には、 どうしても愛してほしかった自分がいる。 暗い部屋の中で膝を抱え、虚ろな目をしている私。 暗い闇の中で、差し出される手に悪態をつく私。 欲しいものが手に入らず、癇癪を起こして床をのたうち回る私。 彼らを封印して仮面…

「痛み」について

「痛み」について。 「痛み」は、最初はある特定の事象への反応として現れる。 愛する者との別離。 打ち砕かれた青い夢。 周囲からの無理解と批判。 子どもの治らぬ病。 もう戻らないあの美しい時間。 届かなかった胸の奥底の想い。 ・・・それらは悲しさと…

また会いたいな。

傷つくほどに、繊細になれた。 繊細になるほどに、分離していった。 分離するほどに、孤独になれた。 孤独になるほどに、奥歯は磨り減っていった。 磨り減った奥歯の欠片は、 優しさになった。 優しくなるほどに、世界は美しくなった。 あなたのいない世界は…

誰が書いているのか分からないが、人生は完璧なプロットだ。

週末の日曜日。 息子に急き立てられて車を走らせた先は、幼い頃に母親の車で訪れた公園だった。 港沿いの大きな国道を走らせ、北へ曲がる。 私を乗せた私の車は、きっとその反対方向から来たのだろう。 それが合流する交差点で左折すると、見覚えのある大き…

ずっと、絵を描きたかったんだ。

ジュリア・キャメロン著 「The Atrtist's Way(邦題:ずっとやりたかったことを、やりなさい。)」 の実践ワーク8日目。 「モーニング・ページ」を書き始めて6日目。 今しがた、びっくりすることが起こった。 自分がやりたかったことが、「絵を描くこと」…

いつか、また会える

休日の昼下がり、息子と「自転車ドライブ」に出た。 秋の風が頬を抱くのが、心地よい。 同じ気温の春先とは違う心地よさ。 あちらはこれから徐々に気温が上がっていくという一種の「暑苦しさ」があるのだが、この時期の急須に入れた緑茶が冷めていく自然な心…

溢れる水を受け取れなかった男の話

名古屋駅から四つ目だったか。 7年も住んだのに、そんな記憶も不確かだ。 中村公園駅の古びたホームは、いつも梅雨時期の湿った匂いがした。 あの日、2番出口を出ると土砂降りだった。 さすがに呑みすぎて、足元がおぼつかない。 同期との飲み会を終えて、…

霜降に、古い写真に写るあの日の笑顔を想うこと

今日は二十四節気の一つ、「霜降」。 文字通り、北国から順に霜が降り始める時期。 動物たちの冬支度も、この節気のころから少しずつ始まる。 人の思考や感情は、周りの気候というものに影響されるといわれる。 「芸術の秋」とも言われるように、感情が大き…

菊花賞に寄せて、亡き父の思い出を「ウマフリ」さんに寄稿させて頂きました

昨日は全国的に秋晴れだったそうです。 名古屋でも雲一つない青空が、色づいてきた木々によく映えていました。 そんな錦秋の真っ只に行われた菊花賞に寄せて、 「ウマフリ」さんに寄稿させて頂きました。 懐かしい20年前の菊花賞。 昨日と同じような青空の…

親、という人生のキーストーンについて

「私の両親は幸せな人生を送った」 と信じられることが、 「その両親から生まれた私も、幸せな人生を送ることができる」 と信じられることにつながる。 両親の人生を肯定する、という事と 自分の人生を肯定する、ということは同義だ。 = まだしぶとく私が毎…

忘れるということは、思い出すためにあるのかもしれない 〜愛知・犬山市「お菓子の城」訪問記

小さい頃の記憶を鮮明に覚えている人と、割とそうでもない人がいる。 小学生くらいの頃に友達と話したやりとりを詳細に覚えている人もいれば、自分が浸かった産湯のタライの金具の色を覚えているという人の話も聞いたこともあるが、私は後者の方だと思う。 …

ブラームス、ヴェンゲーロフ、ヴァイオリン・ソナタ、そして石川さゆり

ブラームスのヴァイオリン・ソナタ第3番ニ短調、第2楽章が好きだ。 初めて聴いたのは、20歳か21歳か、その頃だったように記憶している。 サントリーホールかどこかの大ホールで、マキシム・ヴェンゲーロフの演奏だった。 自分から行こうとチケットを取…

自己確信の恩恵、そして愛について

葛藤を経て、自己確信を深めるごとに、分かることがある。 どれだけ嘆き、苦しみ、悲しみ、投げ出し、暴れても、 その先に、わたしはわたしを見る。 あぁ、またここに戻ってきた。 心の中にある原初の風景に、何度でも戻る。 戸惑い、傷つき、立ち止まり、引…

続く秋雨の空に、別離と不在を想うこと

昨日書いた「別離と不在」についての続きを。 先週末から続く雨の影響か、今朝の名古屋は涼しいというよりも肌寒いくらいだった。 ここのところ残暑という言葉を見かけなくなった。 おそらくいままでの中でも最も暑かったと思われる、40度を越えるような猛…

美しさは、悲しみの際に

孤独とは、その人の置かれている社会的な状況を指すのではなく、「私は孤独です。寂しいです。」ということが言えない心理状態を指す。 どれだけ多くの人とつながっていようと、自らの抱えている心の闇を吐き出すことができなければ、人は孤独感に苛まれる。…

「お前に腹を割って相談できる相手が、一人でもいたらな」

今から8年ほど前、前職を辞めるときにそれを報告した取引先の方から言われました。 「もったいねえな。お前に腹を割って相談できる相手が、一人でもいたら、また違っていたんだろうな」 当時、もう60歳を過ぎていたオーナー社長で、北海道の取引先の方で…

区切りのお墓参りの日に、一年前の多度山で見たチョウトンボを見かけたお話し

ここのところ、少し感じている極私的なつれづれを。 私がこれまで生きてきた中で、やはり両親との別離というのが大きなウエイトを占めているのですね。 父親とは、21歳のときに。母親とは、22歳のときに。 それぞれに今生の別れを経験しました。 それか…

終戦の日に寄せて

今日は終戦の日に寄せて、少し綴ってみたいと思います。 最後の将軍・徳川慶喜による大政奉還が1868年。 今からちょうど150年前。 30年で一世代とすると、今の私たちからだいたい5~6世代前。 昔はもう少し早産だったと考えても7~8世代をたど…

誕生日に想う、生と死への眼差し。

いらっしゃいませ、「言の葉割烹おおさき」へようこそお越しくださいました。 店主のおおさきです。 私事ではございますが、おかげさまで今日38回目の誕生日を迎えました。 ありがたいことです。 私は夏の暑い盛りのこの時期に産まれたのですが、年々この…

じゃあ、どうしたら「絶望」せずに「希望」を持てるの? 〜親の愛を受け取る、というお話

今日は昨日の記事の続きを少し。 =============== 昨日は「タブー・禁止の心理」から、「執着」すること、そして「諦めること」と「委ねること」との違いについて綴らせて頂きました。 kappou-oosaki.hatenablog.jp 「諦めること」、そして「…

名前を知ること、世界を丁寧に扱うこと 〜虹色の羽根のあのトンボに寄せて

いらっしゃいませ、「言の葉割烹おおさき」へようこそお越しくださいました。店主のおおさきです。 昨日、一昨日と私が少年時代を思い出すお話を綴らせて頂きました。 そんなお話をしていると、一年前に登った多度山で出会った不思議なトンボの名前を知るこ…

童心。 〜オレンジのグラデーションの下のセミ捕りに、この世界の完璧さを想うこと

先週末、息子殿に連れられてセミ捕りをしておりました。 少年時代を思い出し、童心に帰る時間でした。 ================= 「セミがまた鳴いているよ」 日曜日の夕方4時、息子はアピールを始めた。 記録的な猛暑となったこの週末、名古屋で…

七夕の夜にモエレ沼公園で不思議な体験をしたお話 〜根本理加さんのクリスタルボウルに寄せて

いらっしゃいませ、「言の葉割烹おおさき」へようこそお越しくださいました。店主のおおさきです。 昨日から根本裕幸さんの「札幌リトリートセミナー」について綴らせて頂いております。 昨日はセミナーの概略と根本さんのセッションについてでしたが、今日…

アニメ「プリキュア」のワンシーンに、インナーチャイルドの癒しとエリザベス女王杯を想う

いらっしゃいませ、「言の葉割烹おおさき」へようこそお越しくださいました。店主のおおさきです。 先日、娘と日曜朝のアニメ「プリキュア」を観ていて、ふとこの投稿を思い出しましたので。 =============== 今朝のプリキュアアラモードに寄…

子どもの頃の「ワクワク」は、年を経ても変わらないということを実感したお話し

いらっしゃいませ、「言の葉割烹おおさき」へようこそお越しくださいました。 店主のおおさきです。 ここのところ子どもの頃に好きだったことに再び触れる機会がありましたが、小さいころワクワクしたことは年を経ても変わらないな、と実感しました。 日記の…

無価値感の罠 〜私が本当にエネルギーを使いたい人は、誰なんだろう

「無価値感」とは、自分には何の価値もないと感じてしまう感情のこと。 それが強くなると、自分が本当に大切にしたい人とそうではない人とに向けるエネルギーのベクトルが真逆になるようです。 けれど、「無価値感」は愛情ゆえに形成されるものであり、それ…

ただ、そこに咲く花のように。

そこには、温かい笑顔が あふれる時間があった。 私には、「居場所」も「家族」もあった。 笑顔で走り回る子どもたちは、 確かにあの日の私だった。 一人寂しそうに俯いていた あの日のたれ目の小さな私は、 かくれんぼをして、ブランコをして、すべり台に登…

熊野をめぐる「英雄の旅」

いらしゃいませ、「言の葉割烹おおさき」へようこそ。 店主のおおさきです。 どんな映画にも、それをつくった映画監督であったりクリエイターの意図がスクリーンに反映されます。そこに無駄なものは書き込まないはずです。 同じように私たちの身の回りで起こ…

親からの自立、ということについて

いらっしゃいませ、「言の葉割烹おおさき」へようこそお越しくださいました。 店主のおおさきです。 昨日は「何を言うか」「何を伝えるか」よりも、「どんな感情や意識でしたか」が伝わる。 だから感情という大切なセンサーに蓋をしてしまうと、感謝みたいな…