大嵜 直人のブログ

別れによって傷ついたココロは、出会いで癒される。私が辿ったそんな物語を「書く」ことをライフワークにしています。

訪問記

ちいさな身体いっぱいに春の息吹を詰め込んで ~愛知県刈谷市「魚屋ごんべえ」訪問記

肌寒い日が続いたあとは、春の陽気が訪れる。 三寒四温とはよく言ったもので、冬のコートの出し入れに悩んでいるうちに春はやってくる。 その日の日中は、少し汗ばむような陽気の日だった。 春の陽気というのは、なぜあんなにも、人をぼんやりとさせるのだろ…

コッコさんを探して ~小雨閏日の熱田神宮 訪問記

閏日の墓参りの帰り道、熱田神宮に参拝した。 ニワトリが放し飼いにされていると息子に説明したところ、興味を示した。 少し雨がぱらついていたが、熱田の杜を歩くことにした。 ちょうど午後3時過ぎに着いたが、正門前の駐車場も空いていて停めることができ…

溶けるバターを眺めながら、3年という時の流れに想いを馳せる夜。 ~愛知県刈谷市・「魚屋ごんべえ」訪問記

ものの本によると、新規開店する飲食店の中で、3年後もそのまま営業を続けられるお店は、わずか1割に満たないと聞く。 訪れるたびに風景が変わる名古屋駅や、あるいは雨後の筍のように隆盛を極めるタピオカを売る店などを見ていると、さもありなんと思う。…

冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅6 ~「旅館橘」名物かきのりと、旅の終わりに

冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅1 ~三重県伊勢市・外宮(豊受大神宮) 訪問記 冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅2 ~内宮・宇治橋の大鳥居から日の出を望む 冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅3 ~三重県伊勢市・内宮(皇大神宮)訪…

冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅5 ~三重県志摩市・伊雑宮 訪問記

冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅1 ~三重県伊勢市・外宮(豊受大神宮) 訪問記 冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅2 ~内宮・宇治橋の大鳥居から日の出を望む 冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅3 ~三重県伊勢市・内宮(皇大神宮)訪…

冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅4 ~三重県志摩市・天の岩戸 訪問記

冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅1 ~三重県伊勢市・外宮(豊受大神宮) 訪問記 冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅2 ~内宮・宇治橋の大鳥居から日の出を望む 冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅3 ~三重県伊勢市・内宮(皇大神宮)訪…

冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅3 ~三重県伊勢市・内宮(皇大神宮)訪問記

kappou-oosaki.hatenablog.jp kappou-oosaki.hatenablog.jp 宇治橋の大鳥居から日の出を望むことができたのは、僥倖だった。 7時を過ぎてから、鳥居山の稜線に分厚い雲が流れてきたときは難しいかと思ったが、奇跡のような瞬間をこの目で見ることができた。…

冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅2 ~内宮・宇治橋の大鳥居から日の出を望む

kappou-oosaki.hatenablog.jp 外宮の駐車場を出て、内宮へと車を走らせる。 午前5時台。 昨年の1月に訪れた際には、ひどく渋滞していた32号線も、行き交う車はほとんどない。 街灯が照らす道路の上に黒い物体が見え、あわててハンドルを切って避けた。 …

冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅1 ~三重県伊勢市・外宮(豊受大神宮) 訪問記

去年の1月と3月に、伊勢神宮を訪れた。 kappou-oosaki.hatenablog.jp お伊勢の空気、人のご縁、甘味、そして思いがけず訪れた天の岩戸…いずれも印象深い旅だった。 こういうのは不思議なもので、行ける時にはするすると行けるものらしい。 縁あって、冬至…

数十分前と数十年前の記憶が交錯する白川公園の夜。

地下鉄東山線の伏見駅から、歩いて10分ほど。 名古屋の都心の一等地に、白川公園はある。 美術館と科学館が併設されて、緑と文化の風を感じられて心地いい。 高校時代、よくお世話になった。 田舎の街から地下鉄を乗り継いで通学していた私の定期券は、途…

愛する対象が、あるだけで。 ~東京・「東新宿 炭火割烹 倉乃介 発酵と熟成の幸」訪問記

東京は東新宿の炭火割烹、「倉乃介」さんを再訪した。 ノンアルコール民の国籍を取得してから久しいが、折に触れて「倉乃介」さんには暖簾をくぐらせて頂いている。 その料理の味、お店の雰囲気、そして大将の飾らないお人柄に惹かれて。 旬のゆり根と、魔法…

遠くスタンドの歓声は海鳴りに似て ~晩秋の東京競馬場 訪問記

霜月の終わり、ジャパンカップ・デーに東京競馬場を訪れた。 この週は金曜日から雨が降り続いていたが、午前中に到着した時はかろうじて雨が上がってくれた。 七十二侯でいうところの「虹蔵不見(にじかくれてみえず)」、曇り空が多くなって陽射しが弱まる…

雨に濡れる欅と、色づく不老不死の実。 ~東京都府中市・大國魂神社 訪問記

霜月の終わりに、東京は府中市の大國魂(おおくにたま)神社を訪れた。 JR武蔵野線の府中本町駅から、東へ歩いてすぐの鳥居を望む。 急に寒くなったり、そうでもなかったり、この時期の気候は気まぐれなのだが、この日も駅の改札を出ると、霧雨のような雨が…

手前生国と発しまするは尾州は尾張の国にござんす。 ~愛知県一宮市・真清田神社 訪問記

お控えなすって。お控えなすって。 手前、生国と発しまするは尾州は尾張の国にござんす。 尾張と申しても広うござんす… …という仁義は切ったことがないが、私の生まれは尾張の国である。 その尾張の国の「一之宮」といえば真清田神社であり、その神社が鎮座…

安納芋の甘さに秋の深まりを感じる夜 ~愛知県刈谷市「魚屋ごんべえ」訪問記

気付けば、朝夕の風はコートが欲しくなるくらいに冷たくなってきた。 色づいた葉も少しずつ落ち始めて、いよいよ晩秋である。 そんな晩秋の夜、刈谷市の「魚屋ごんべえ」さんを訪れた。 思い返せば、前回は9月に友人のお祝いに同席させて頂いていた。 あの…

変わりゆく街並み、変わらない人風情。 ~名駅4丁目を歩く。

土曜日夕方の名古屋駅は、にぎやかだった。 アングラな雰囲気の残る駅西もいいが、やはり桜通口から広がる東側は王道で華やかだ。 それでも、どこか野暮ったさが残るのが、名古屋という土地の愛するべきところなのだろう。 何軒かの候補に電話してフラれて、…

青空、緑のピッチ、赤一色のスタンド。 ~神無月のパロマ瑞穂スタジアム 訪問記

名古屋市内のパロマ瑞穂スタジアムを、ずいぶん久しぶりにJリーグを観戦に訪問した。 正午過ぎに自宅を出ると、秋の色をした青空が広がっていた。 ただ、この日の名古屋は最高気温が31度と、10月にしてはめずらしい真夏日。 汗を拭きながら地下鉄の駅へ…

人の温かさが秋を運んできた夜 ~愛知県刈谷市「魚屋ごんべえ」 訪問記

お誘いいただいて、刈谷市の「魚屋ごんべえ」さんを再訪した。 お誘いいただいたのは、この「魚屋ごんべえ」さんを紹介頂いたご縁の知人で、その知人のお店の周年祝いとお誕生日のお祝いを兼ねて。 お祝いの席というのは、楽しいものだ。 付き出しの渡り蟹。…

時間をかけることを、怖れない。 ~東京・「東新宿 炭火割烹 倉乃介 発酵と熟成の幸」訪問記

人のつながりが、好きだ。 ストレングスファインダーの資質第1位が「運命思考」なのだから、これはどうしようもなく私の気質なのだろう。 その気質は、飲食店の選び方でも出る。 こと自分でお店を選ぶと、顔見知りのお店を選んでしまうのだ。 新規開拓をす…

曇天の秋の空の下、全人馬の完走を願って。 ~清秋ジャンプステークス 観戦記

久方ぶりに中山競馬場を訪れた。 直近で訪れたのは、いつだったか。 たしか、ディーマジェスティが勝ったセントライト記念だったような気がするから、ちょうど3年ぶりか。 船橋法典駅からの地下道が、えらく空いているように感じる。 重賞も行われない土曜…

「7」を継ぐもの。 ~長月のナゴヤ球場 訪問記

白露を過ぎた9月の中ごろ、中日ドラゴンズの2軍戦を観にナゴヤ球場を訪れた。 前回、20年ぶりくらいに訪れた際に書いたエントリーを見返していたら、4月末の「昭和の日」だったらしい。 kappou-oosaki.hatenablog.jp kappou-oosaki.hatenablog.jp ドラ…

千年の昔から愛でられてきた名月を見上げて、「魚屋ごんべえ」さんで秋の酸味が沁みた夜。

少し前まで、夜中も暑くてクーラー全開だったのに、いつのまにか朝晩の風は涼しく、クーラーなしで過ごせるようになった。 秋の訪いというのは、静かに、それでいて確実に訪れるようだ。 一日、一日を過ごしていると見落としてしまうが、ふと立ち止まると、…

ブルーベリーの実る丘から。 ~滋賀県大津市・ブルーベリーフィールズ紀伊國屋 訪問記

何度目かの訪問になるのだろうかと考えていた。 ぼんやりとそんなことを考えていると、初めて訪れたときと同じように、私は山中の分かれ道を間違えて、延暦寺霊園の方に行ってしまった。 毎回、この岐路を私は間違える。 単純に考えても2分の1のはずなのに…

水の流れる社。 ~滋賀県大津市・日吉大社 訪問記

夏の終わりに、滋賀県は大津市にある日吉大社を訪れた。 初めて訪れるため、いろいろ調べてみた。 比叡山の麓に鎮座する当大社は、およそ2100年前、崇神天皇7年に創祀された、全国3800余の日吉・日枝・山王神社の総本宮です。平安京遷都の際には、この地が…

トントンカチカチ。 ~福井県勝山市・福井県立恐竜博物館 訪問記

福井県勝山市にある、福井県立恐竜博物館を訪れた。 恐竜化石の発掘の宝庫として知られる勝山市に位置する国内最大級の恐竜専門の博物館で、なんでも「世界三大恐竜博物館」の一つとして数えられるそうだ。 8月も下旬の週末だったが、夏休みらしくたくさん…

感情が眠る場所。

感じきれなかった感情は、心の奥底で感じられるのを待ちながら、眠っているという。 その場所は、ふだんは閉じられている心の深い場所なのだろうけれど、それは物理的な場所の場合もあるように思う。 忘れられたその感情は、静かにその場所でひっそりと、来…

円頓寺という街の記憶。

名古屋市西区は那古野にある、円頓寺商店街を久しぶりに訪れた。 分厚い雲からは、大粒の雨が降り続いていた。 今週には関東方面も梅雨明けすると聞いたが、まったくその気配は感じられない。 それどころか、7月の名古屋のうだるような湿気に、全身の汗腺が…

「無駄な時間はなくて」 ~ナゴヤドーム・中日×楽天戦 観戦記

20年ぶりくらいに、ナゴヤドームで中日ドラゴンズの試合を観戦した。 中日の本拠地がナゴヤ球場からナゴヤドームに移転したのが、1997年。 私が高校生のころだった。 移転してから何度か足を運んだが、高校を卒業して実家を出てからはあまり訪れる機会…

第86回・日本ダービー観戦記

朝5時前に起きて、家を出た。 目指すは東京都府中市。 令和元年の、日本ダービーへ。 新幹線の車窓から覗く霊峰は、皐月の青空によく映えていた。 ダービー晴れ、東京優駿日和とでも言うべきか。 ダービーはワクワクというより、切なくなる。夏の甲子園の決…

赤坂を歩く。 ~東京都・日枝神社/赤坂氷川神社 訪問記

以前から行ってみたかった、東京は赤坂にある神社を訪れた。 千代田区にある日枝神社と、港区にある赤坂氷川神社である。 外堀通りの山王下交差点あたりから。相変わらず、ハードワーカーの朝は早い。 道行くビジネスパーソンに混じって、観光と思わしき外国…