大嵜 直人のブログ

別れによって傷ついたココロは、出会いで癒される。私が辿ったそんな物語を「書く」ことをライフワークにしています。

彩の強肴

英傑を育んだ風。 ~岡崎市を歩く

岡崎市を訪れたのは、いつぶりだろう。 同じ県内にあり、私鉄もJRも通っていながら、どこか遠いように感じる街。 遥か江戸の昔ならば、尾張国と三河国という、異なる国だったことも影響しているのだろうか。 旧三河国のちょうど中心に位置する中核都市であり…

空飛ぶ想い出は、陽光とともに。 ~2020年ナッソーステークス 回顧

夏の陽光が、透き通ったその足を伸ばしていた。 イギリスはグッドウッド競馬場を映し出す画面を、見ていた。 世界で最も美しいと称されるその競馬場は、この夏の開催が白眉だそうだ。 「グロリアス・グッドウッド開催」とも称される、その美しい風景。 未だ…

Thinkpad、唯一無二の打鍵感との再会。

ノートパソコンを探していた。 従前使っていたのは、10年前(!)に購入したNECの「Lavieシリーズ」だった。 多くのノートパソコンの寿命が5年くらいだと聞くこともある中、ほんとによく働いてくれたものだと思う。 あたらめて仕様を見ると、プロセッサーが…

何気なくしていることは、思ったよりもすごいことかもしれない。 ~セミ捕り戦記2020

夏である。 時候は「土潤溽暑:つちうるおうてむしあつし」。 熱気がまとわりつき、うだるような蒸し暑いころ。 長引く梅雨に、なかなか晴れ間が見えないので、「夏の成分」が足りないような気がするが、それでも蒸し暑さは格別である。 息子にとっては、カ…

書評:北方謙三「破軍の星」に寄せて

一生のうちで、2度目を読む本というのは、どれくらいあるのだろうか。 「これはおもしろかった」、「これはよかった」と思える本に出会えたとして、2回目、3回目と折に触れて読む本に出会えることは、幸せである。 たくさんの本を読むことは、素晴らしいこと…

男の負け顔の持つ色気。 ~長渕剛「しゃぼん玉」に寄せて

長渕剛さんの名曲、「しゃぼん玉」。 物心ついたころに、テレビドラマで長渕さんご本人が、やくざの役を演じていたのを覚えている。 調べてみたら、そのドラマ「とんぼ」(これも名曲だ)が放映されたのが1988年、私が8歳のときらしい。 さすがに8歳では、そ…

中京記念の思い出に寄せて、ウマフリさんに寄稿させていただきました。

明日は3回中京開催の掉尾を飾る、中京記念。 中京マイルを舞台に、サマージョッキーシリーズ、サマーマイルシリーズを形成する一戦。 そんな伝統のGⅢの思い出に寄せて、ウマフリさんに寄稿させていただきました。 2018年、記録的な猛暑として記憶される夏。…

音楽の味わいは、時間とともに。

「新しい音楽を聴かなくなったら、老化が始まっている」 という話を聞いてぎくりとしたのは、20代の頃だっただろうか。 感情もなくハードワークを重ねていた当時の私にとって、新しい音楽どころか、音楽自体を聴く時間も少なかったように思う。 その話を聞い…

モンゴル800「小さな恋のうた」に寄せて

モンゴル800の「小さな恋のうた」を聴いたのは、 20代半ばの頃だっただろうか。 久しぶりに会った友人の車で、オーディオから流れていた。 www.youtube.com 「いいんだよ、この歌。ノレる」 そう言って、鼻歌でサビを歌っていた友人を思い出す。 ほら あなた…

七夕近し、真清田の空。

四季を味わう、という観点からすれば、梅雨の時期には雨の音を楽しむのが雅というものだろう。 されど、晴れた空の気持ちよさは、やはり何物にも代えがたい。 週間天気予報が雲と傘で埋まる中で、奇跡的によく晴れた文月の日。 一宮市は真清田神社を再訪した…

最大着差の最大幸福。 ~2020年宝塚記念 回顧

阪神内回りコース、2,200mという非根幹距離、開催最終週、そしてパンパンの良馬場にはならないこの梅雨時期の気候。 宝塚記念に求められる資質は、「府中・根幹距離・パンパン良馬場」で開催されることの多い主要GⅠとは異なる。 それだけに、この宝塚記念が…

宝塚記念の思い出に寄せて、ウマフリさんに寄稿させて頂きました。

梅雨時期の仁川を彩る、夏のグランプリ・宝塚記念。 一年間の総決算となる年末のグランプリ・有馬記念とは異なり、どこか優しく、どこか「夢」というフレーズが似合うように感じます。 1996年、あの年の宝塚記念の記憶とともに、そんな記事をウマフリさんに…

【ご案内】オンライン:6/21(日)22時~ 第三回「新月の夜のオンライン朗読会」

私が執筆させて頂きました作品を、朗読いただく機会をまた頂きました。 朗読いただく作品は、 カウンセラー/手紙屋の宮本朋世さんのご依頼で執筆させて頂いた「神降ろし」となり、宮本様ご本人が朗読されます。 6月21日(日曜日)、22時~オンラインに…

書評:根本裕幸さん著『「いつも無理してるな」と思った時に読む本』に寄せて

今日は書評を。 心理カウンセラー/セミナー講師/ベストセラー作家の根本裕幸さんの『「いつも無理してるな」と思った時に読む本』(大和書房、以下「本書」と記す)に寄せて。 1.心のメイク、あるいはペルソナ 2.「自分ではない何者か」になろうとする…

水無月、府中への帰還。 ~2020年安田記念 回顧

ダービーが終わった後は、どうしても「祭りのあと」の虚脱感と弛緩がある。 あぁ、今年も終わってしまった、と。 けれども、翌週から行われる新馬戦と安田記念が、いつもその虚脱感を現実に引き戻してくれる。 私が競馬を見始めた頃は、夏の新馬戦と言えば、…

最高傑作は、風と共に。 ~2020年東京優駿(日本ダービー) 回顧

風を、マイクが拾っていた。 平原綾香さんによる、国家独唱。 本来ならばそこにあるはずの、興奮とざわめきの止まらないスタンドの歓声は、今年は無い。 このダービーの前の国家独唱が、たまらなく好きだ。 天皇賞にも有馬記念にもジャパンカップにもない、…

無観客で開催される日本ダービーに寄せて、ウマフリさんに寄稿させて頂きました。

今週末は、いよいよ日本ダービーです。 競馬の祭典とも呼ばれる日本ダービーですが、感染症の拡大を受けて76年ぶりの無観客での開催となります。 私自身も、昨年に引き続いて現地での観戦を企んでおりましたが、やむなくテレビでの観戦となりました。 そん…

ドラマとともに、紡がれる歴史。 ~2020年優駿牝馬(オークス) 回顧

時は小満、日増しに気温が上がり、太陽が力強くなっていくころ。 天地に生命が満ち溢れるといわれる時候。 一年で最も爽やかな2週間は、競馬ファンにとってもたまらない時間である。 2017年に生を受けたサラブレッドの頂点を競うオークスとダービーが、…

ふと思い出す言葉へ、手紙を送ること。

思えば、ワーカホリックに働いていた時代にも、人には恵まれたものだ。 そこから得られたことも多い。 末っ子長男の気質のせいか、年下や部下よりも、年上や役職者の方が付き合いやすかった。 亀の甲より年の功ではないが、やはり年長者の言葉というものは重…

雨上がり、いつか見た花は夏色に。 ~愛知県一宮市・真清田神社

一宮市は真清田神社を訪れた。 以前にここで書いたこともあるが、私の生国である「尾張国」の「一之宮」が、この真清田神社である。 ありがたいことに、いまの仕事の絡みで近くに寄ることがあり、その都度少し早めに来て、お参りさせて頂いている。 この日は…

絶対美は、ドラマを越えて。 ~2020年ヴィクトリアマイル 回顧

馬なり、かよ… テレビの前で、思わず声が出てしまった。 最後の直線に入り必死に前で粘ろうとする3頭を、鞭も入れずに交わしていく。 のちの歴史的名馬が、衝撃のデビューを飾った新馬戦のような。 あるいは、インターハイ決勝に出るような高校生が、学校の…

【ご案内】 オンライン:5/23(土)22時~ 第二回「新月の夜のオンライン朗読会」

言葉というものは、不思議なもので。 千年の昔の歌人が詠んだとおり、人を慰める歌にもなる。 力をも入れずして天地を動かし、 目に見えぬ鬼神をもあはれと思はせ、 男女の仲をも和らげ、 猛き武士の心をも慰むるは、歌なり。 古今和歌集「仮名序」 かと思え…

書評:根本裕幸さん著『執着を手放して「幸せ」になる本』に寄せて

今日は書評を。 心理カウンセラー/セミナー講師/ベストセラー作家の根本裕幸さんの新刊『執着を手放して「幸せ」になる本』(学研プラス)に寄せて。 1.執着とは何か? 2.手放す、とは何か? 3.執着を手放すための方法論 4.人は、もっと自由に生き…

美しき菊・盾・盾。 ~2020年天皇賞・春 回顧

新緑の色を詰め込んだような風が薫る、五月。 ようやく寒さを気にかけることも少なくなり、そして日中の陽射しに夏の太陽の薫りを感じ始める、一年で最も心地の良い気候の時期。 伝統の春の天皇賞は、そんな時期の淀で行われる。 かつて、ジャガーメイルが勝…

Enjoy Run, Enjoy Life.

四季を感じながら、走るといいよ、とアドバイスを頂いた。 ランニングについて、である。 もっと、楽しんでもいいのかもしれない、と思った。 = とかく私は、「走ること」については、継続出来た日数とか、走った距離とか、走れた時間とか、あるいは何キロ…

また、ブルーベリーの実る丘から、琵琶湖を眺めたい。

滋賀県は琵琶湖の湖西、大津市。 かの有名な延暦寺比叡山もある、その大きな湖を見下ろす山中に、ブルーベリーの実る丘がある。 37年前、一人の女性がブルーベリーの苗木を植えて、無農薬栽培を始められた。 農薬全盛のその時代、そして当時はあまり認知度…

【ご案内】オンライン:4/23(木)22時~「新月の夜のオンライン朗読会」

以前に私が執筆させて頂きました作品を、朗読いただく機会を頂きました。 朗読いただく作品は、 カウンセラー/手紙屋の宮本朋世さんのご依頼で執筆させて頂いた「神降ろし」となり、宮本様ご本人が朗読されます。 詳細、申し込み方法は下記リンクをご参照く…

その末脚、薫る風を運んで ~2020年皐月賞 回顧

荒れた天気の後は、空気が澄み渡る。 台風にしても、大雨にしても、大嵐にしても。 それまで滞留して濁っていた空気をかき混ぜ吹き飛ばし、そして新しい空気を運んでくる。 記録的な大雨が過ぎ去ると、澄み渡った青空が広がっていた。 その陽射しとともに、…

ターフに散らばる奇跡を集めて ~2020年桜花賞 回顧

毎年開花が早くなる桜の開花宣言を聞くと、桜花賞まで咲いているか心配になる。 桜はその潔い散り方が美しいと言えど、やはり桜花賞のスタート地点には、あの淡いピンク色で彩って欲しいと思うのは、私の身勝手だろうか。 桜花賞は、美しいレースだ。 施行時…

いつもマリオに、寂しさを癒してもらっていた。

家の中での時間の楽しみを増やそうと考えていたら、数年前に頂いて未開封だったゲーム機を見つけた。 「なんだ、それは!」と、食いつく息子。 開封して初期設定をして、以前に遊んでいたソフト「New スーパーマリオブラザーズ」を差し込んでみる。 走る、ジ…