大嵜 直人のブログ

別れによって傷ついたココロは、出会いで癒される。私が辿ったそんな物語を「書く」ことをライフワークにしています。

彩の強肴

こころは玉置山に飛んで。

その写真を見てしまったら、もう取るもの手につかなくなった。 SNSで、たいせつな友人の方が、玉置山の画像をアップしたのを見てしまった。 私のこころは、そぞろに。 一年前に訪れた、あの玉置山へと飛んで行ってしまった。 kappou-oosaki.hatenablog.jp =…

ちいさな身体いっぱいに春の息吹を詰め込んで ~愛知県刈谷市「魚屋ごんべえ」訪問記

肌寒い日が続いたあとは、春の陽気が訪れる。 三寒四温とはよく言ったもので、冬のコートの出し入れに悩んでいるうちに春はやってくる。 その日の日中は、少し汗ばむような陽気の日だった。 春の陽気というのは、なぜあんなにも、人をぼんやりとさせるのだろ…

青い色が、好きだ。

色を選ぶ場面になったとき。 気付けばいつも選んでしまう色が、誰にでもあるのだろう。 私の場合は、「青」がそれにあたる。 なぜか、青い色を選んでしまう。 青い色といえば、空の色。 よく空を見上げるのも、青い色が好きだからなのかもしれない。 雲の形…

加藤登紀子さん「時には昔の話を」に寄せて

加藤登紀子さんの珠玉の名曲、「時には昔の話を」に寄せて。 www.youtube.com 加藤登紀子さんは母がよく聴いていて、実家に何枚かCDが転がっていたことを思い出す。 夜のリビングで、「100万本のバラ」をよく聴いたような気がする。 ご存知、宮崎駿監督の…

コッコさんを探して ~小雨閏日の熱田神宮 訪問記

閏日の墓参りの帰り道、熱田神宮に参拝した。 ニワトリが放し飼いにされていると息子に説明したところ、興味を示した。 少し雨がぱらついていたが、熱田の杜を歩くことにした。 ちょうど午後3時過ぎに着いたが、正門前の駐車場も空いていて停めることができ…

溶けるバターを眺めながら、3年という時の流れに想いを馳せる夜。 ~愛知県刈谷市・「魚屋ごんべえ」訪問記

ものの本によると、新規開店する飲食店の中で、3年後もそのまま営業を続けられるお店は、わずか1割に満たないと聞く。 訪れるたびに風景が変わる名古屋駅や、あるいは雨後の筍のように隆盛を極めるタピオカを売る店などを見ていると、さもありなんと思う。…

CHAGE and ASKA 「NとLの野球帽」に寄せて

人はどんなときに歌を歌うのだろう。 恋焦がれる相手への焼けつくような恋慕もあれば、露のように消える人生の儚さ、どこへもやり場のない激情、あるいはもう形を変えてしまった故郷への想い… 生きていく中で、避けようのないそうした感情を、人は歌に乗せて…

書評:落合陽一氏著「2030年の世界地図帳 新しい経済とSDGs、未来への展望」に寄せて

「現代の魔法使い」と称される落合陽一氏が昨年の秋に出版された、「2030年の世界地図 あたらしい経済とSDGs、未来への展望」(SBクリエイティブ)の書評を。 = 昨年の春ごろだっただろうか、某メガバンクの行員の方とお話しした際に、襟元に見慣…

書評:ユヴァル・ノア・ハラリ氏著「サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福」に寄せて

ずいぶん前に買って「積ん読」状態だった「サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福」(ユヴァル・ノア・ハラリ氏著、河出書房新社)を読了した。 イスラエル人の歴史学者である著者による、世界的に大ヒットした本書は、そのタイトルの通り歴史書である。 歴…

書評:原武史氏著「<出雲>という思想 近代日本の抹殺された神々」に寄せて

昨年の冬至の前に伊勢志摩を訪れた。 夜明け前の外宮、宇治橋で見た日の出、そして早朝の内宮。 いずれも素晴らしい時間だった。 その影響もあり、もう少し伊勢神宮、あるいは神社について知りたいと思っていたところ、年末に立ち寄った書店で手に取ったのが…

冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅6 ~「旅館橘」名物かきのりと、旅の終わりに

冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅1 ~三重県伊勢市・外宮(豊受大神宮) 訪問記 冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅2 ~内宮・宇治橋の大鳥居から日の出を望む 冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅3 ~三重県伊勢市・内宮(皇大神宮)訪…

冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅5 ~三重県志摩市・伊雑宮 訪問記

冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅1 ~三重県伊勢市・外宮(豊受大神宮) 訪問記 冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅2 ~内宮・宇治橋の大鳥居から日の出を望む 冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅3 ~三重県伊勢市・内宮(皇大神宮)訪…

冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅4 ~三重県志摩市・天の岩戸 訪問記

冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅1 ~三重県伊勢市・外宮(豊受大神宮) 訪問記 冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅2 ~内宮・宇治橋の大鳥居から日の出を望む 冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅3 ~三重県伊勢市・内宮(皇大神宮)訪…

冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅3 ~三重県伊勢市・内宮(皇大神宮)訪問記

kappou-oosaki.hatenablog.jp kappou-oosaki.hatenablog.jp 宇治橋の大鳥居から日の出を望むことができたのは、僥倖だった。 7時を過ぎてから、鳥居山の稜線に分厚い雲が流れてきたときは難しいかと思ったが、奇跡のような瞬間をこの目で見ることができた。…

冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅2 ~内宮・宇治橋の大鳥居から日の出を望む

kappou-oosaki.hatenablog.jp 外宮の駐車場を出て、内宮へと車を走らせる。 午前5時台。 昨年の1月に訪れた際には、ひどく渋滞していた32号線も、行き交う車はほとんどない。 街灯が照らす道路の上に黒い物体が見え、あわててハンドルを切って避けた。 …

冬至を前に伊勢志摩をめぐりて陽を探す旅1 ~三重県伊勢市・外宮(豊受大神宮) 訪問記

去年の1月と3月に、伊勢神宮を訪れた。 kappou-oosaki.hatenablog.jp お伊勢の空気、人のご縁、甘味、そして思いがけず訪れた天の岩戸…いずれも印象深い旅だった。 こういうのは不思議なもので、行ける時にはするすると行けるものらしい。 縁あって、冬至…

数十分前と数十年前の記憶が交錯する白川公園の夜。

地下鉄東山線の伏見駅から、歩いて10分ほど。 名古屋の都心の一等地に、白川公園はある。 美術館と科学館が併設されて、緑と文化の風を感じられて心地いい。 高校時代、よくお世話になった。 田舎の街から地下鉄を乗り継いで通学していた私の定期券は、途…

CHAGE and ASKA 「HEART」に寄せて

何年経っても、折に触れて思い出す言葉、というものがある。 心の琴線に触れたその言葉は、時間を越えて何度でもその人を励まし、勇気づけ、癒し、そして喜びを与える。 それは、 ある小説の一節かもしれないし、 ある舞台の中の一シーンの言葉かもしれない…

愛する対象が、あるだけで。 ~東京・「東新宿 炭火割烹 倉乃介 発酵と熟成の幸」訪問記

東京は東新宿の炭火割烹、「倉乃介」さんを再訪した。 ノンアルコール民の国籍を取得してから久しいが、折に触れて「倉乃介」さんには暖簾をくぐらせて頂いている。 その料理の味、お店の雰囲気、そして大将の飾らないお人柄に惹かれて。 旬のゆり根と、魔法…

遠くスタンドの歓声は海鳴りに似て ~晩秋の東京競馬場 訪問記

霜月の終わり、ジャパンカップ・デーに東京競馬場を訪れた。 この週は金曜日から雨が降り続いていたが、午前中に到着した時はかろうじて雨が上がってくれた。 七十二侯でいうところの「虹蔵不見(にじかくれてみえず)」、曇り空が多くなって陽射しが弱まる…

変化を、怖れることなかれ。 ~令和元年のジャパンカップが教えてくれたもの

「世界に通用する馬づくり」のためにジャパンカップが創設されたのは、昭和56年だった。 それから数えること39回、奇しくも私と同じ齢を重ねてきた。 されど、今年の海外馬の参戦は史上初めて「ゼロ」となった。 年々、存在感を増す香港国際競争。 昨年…

雨に濡れる欅と、色づく不老不死の実。 ~東京都府中市・大國魂神社 訪問記

霜月の終わりに、東京は府中市の大國魂(おおくにたま)神社を訪れた。 JR武蔵野線の府中本町駅から、東へ歩いてすぐの鳥居を望む。 急に寒くなったり、そうでもなかったり、この時期の気候は気まぐれなのだが、この日も駅の改札を出ると、霧雨のような雨が…

トウカイトリックの寄稿記事に、たくさんの反響をいただきました。

www.uma-furi.com 昨日ご紹介した、こちらのトウカイトリックへの寄稿記事ですが、たくさんの反響をいただきました。 【新着記事】『[平成名勝負]175,100mの軌跡~2012年ステイヤーズステークス・トウカイトリック~』名ステイヤーといえばこの馬、という…

平成の名ステイヤーの思い出に寄せて、ウマフリさんに寄稿させて頂きました。

人間にも得意・不得意があり、短距離ランナーとマラソンランナーがいるように、サラブレッドにも短い距離を走るのが得意な馬と、長い距離を走るのが得意な馬がいます。 短距離が得意な馬をスプリンター、1マイル(1,600m)あたりの距離が得意な馬をマ…

手前生国と発しまするは尾州は尾張の国にござんす。 ~愛知県一宮市・真清田神社 訪問記

お控えなすって。お控えなすって。 手前、生国と発しまするは尾州は尾張の国にござんす。 尾張と申しても広うござんす… …という仁義は切ったことがないが、私の生まれは尾張の国である。 その尾張の国の「一之宮」といえば真清田神社であり、その神社が鎮座…

平成のジャパンカップの思い出に寄せて、ウマフリさんに寄稿させて頂きました。

明日は国際GⅠ・ジャパンカップ。 令和初となる今年のジャパンカップは、昭和56年の創設以来初めて外国馬の参戦が「ゼロ」という、ターニングポイントとなる年になりました。 「世界に通用する馬づくり」という目標のために創設された同レースですが、近年…

安納芋の甘さに秋の深まりを感じる夜 ~愛知県刈谷市「魚屋ごんべえ」訪問記

気付けば、朝夕の風はコートが欲しくなるくらいに冷たくなってきた。 色づいた葉も少しずつ落ち始めて、いよいよ晩秋である。 そんな晩秋の夜、刈谷市の「魚屋ごんべえ」さんを訪れた。 思い返せば、前回は9月に友人のお祝いに同席させて頂いていた。 あの…

変わりゆく街並み、変わらない人風情。 ~名駅4丁目を歩く。

土曜日夕方の名古屋駅は、にぎやかだった。 アングラな雰囲気の残る駅西もいいが、やはり桜通口から広がる東側は王道で華やかだ。 それでも、どこか野暮ったさが残るのが、名古屋という土地の愛するべきところなのだろう。 何軒かの候補に電話してフラれて、…

ブルーベリー慕情。

どうも朝から不思議な日だった。 家を出たときは泣き出しそうな薄曇りの空のはずだった。 それが、午前中に外を出てみると、気持ちいくらいの青空が広がっていた。 けれど、地面が濡れていた。 誰かが水を撒いたのかと思ったが、木の葉に残る足跡に、雨が幻…

天皇賞・秋の思い出に寄せて、ウマフリさんに寄稿させて頂きました。

去る10月22日に即位礼正殿の儀が行われましたが、明日は「天皇陛下御即位慶祝 第160回 天皇賞(秋)」が実施されます。 慶祝競争にふさわしく、GⅠ馬10頭が揃った豪華なメンバーによって令和初の盾を争う名勝負に、胸が躍ります。 そんな秋の天皇賞…