大嵜 直人のブログ

別れによって傷ついたココロは、出会いで癒される。私が辿ったそんな物語を「書く」ことをライフワークにしています。

小さな先生

何気なくしていることは、思ったよりもすごいことかもしれない。 ~セミ捕り戦記2020

夏である。 時候は「土潤溽暑:つちうるおうてむしあつし」。 熱気がまとわりつき、うだるような蒸し暑いころ。 長引く梅雨に、なかなか晴れ間が見えないので、「夏の成分」が足りないような気がするが、それでも蒸し暑さは格別である。 息子にとっては、カ…

我が子に嫉妬する、梅雨明け間近の空。

雨が、止んだ。 明け方には降りしきるその音で目覚めたが、この時期の天気は、よく移り変わる。 雲の隙間から、夏の日差しも見え始めたようだ。 蝉が、歌い始めた。 シャーシャーシャーシャーと鳴くあの声は、クマゼミだろうか。 敏感に反応した息子は、胸を…

蓮始開、アガパンサス、蝉の声。

ぼんやりとした目覚めに、蝉の声を、聞いた。 シャーシャーシャーシャーと鳴くあれは、クマゼミの声だろう。 今年初めての、夏の声だった。 息子もそれを聞いたようで、朝食も早々に早速の蝉取りに駆り出される。 一年ぶりに倉庫から引っ張り出したタモを握…

クワガタの発掘に、遠い昔の記憶を想うこと。

昨年の夏の終わりから、息子とクワガタの幼虫を飼っている。 クワガタの幼虫の飼育というのは難しいらしく、私も少年時代にそう聞いていた。 しかし、今はこのような「菌糸ボトル」が普及しホームセンターで売られており、これに幼虫を入れて、定期的に菌床…

ある春の日、桜を摘んだ思い出。

よく晴れた春の日、満開の桜が空を染めていた。 川沿いの桜並木を、息子と娘と歩いた。 息子は、たいそう桜を喜んで愛でていた。 その姿を見て、私は何歳くらいから桜という木の持つ特異性、すなわちその美しさ、はかなさ、そして強さを認識していたのだろう…

問題を解決しようとするよりも、ビジョンを観ることを。 ~クワガタ戦記2020

梅雨入り前の時期、一昨年、昨年とお世話になった同僚の「クワガタ先生」から目撃情報が入った。 そう、クワガタである。 梅雨入り前のこの時期から出始め、梅雨明けからはカブトムシと入れ替わる。 息子にそれを伝えると、一にも二にもなく、すぐ行く、と言…

子どもは、親がしたくてもできなかったことを、してくれる。

感染症予防のための活動自粛と、それにともなう休校が続いて久しい。 家で子どもと過ごす時間が増え、マリオやドラクエに遊んでもらったりしている。 休校期間も長くなり、小学校から渡された課題のドリルやプリントを教える時間も増えた。 ブーブー言いなが…

もしかしたら、クッパはマリオに「負けてあげていた」のかもしれない。

息子とマリオに遊んでもらう時間が増えた。 kappou-oosaki.hatenablog.jp 子どもの吸収力というのはすごいもので、あっという間に上手くなっていく。 それでも、「クッパ城」のステージは苦手なようだが、クッパまでの道中のプレイを私にやらせて、クッパを…

子どもたちに、何を教えられるのだろう。

大きな音を立てて、社会が変わろうとしている。 これまで常識だったものは一晩にして非常識になり、これまで資産だったものは裏返って負債となっていく。 インターネットも、パソコンも、スマホも、コロナウイルスもなかった子ども時代を過ごした私たちが、…

自分が誰かにしてほしかったことを、誰かにしてあげると満たされる。

「愛されたい」という渇きは、「愛すること」で初めて潤い、満たされる。 結局のところ、満たされない思いというものは、外部の誰かから満たされることはない。 真実はおそらくその逆で。 満たされない思いをしている他の誰かに、それを与えることで、始めて…

いつもマリオに、寂しさを癒してもらっていた。

家の中での時間の楽しみを増やそうと考えていたら、数年前に頂いて未開封だったゲーム機を見つけた。 「なんだ、それは!」と、食いつく息子。 開封して初期設定をして、以前に遊んでいたソフト「New スーパーマリオブラザーズ」を差し込んでみる。 走る、ジ…

4LDKがつくりたい。

「よんえるでぃーけーがつくりたい」 週末の夕方、息子がそう訴えてくる。 ほう、そうきたか。 先般、すったもんだしながらマンションを建設してからも、地下鉄の駅で配っているマンション・賃貸住宅の無料広告雑誌をしげしげとながめている息子が、そう言い…

罪悪感は、愛ゆえに。

身体が、浮いた。 いけるかと思ったが、甘かったらしい。 ハンドルはコントロールを失い、明後日の方向を向いた。 時間が止まるというのが、まさに正しい表現のように思えた。 したたかに、地面に身体を打ちつけた。 一瞬遅れて、衝撃と痛みがやってくる。 …

桃の節句に、娘を想うこと。

「どうせ、おとうは、僕よりも娘のほうがだいじなんでしょ」 罪悪感を刺激するのが得意な私の息子の、最近トレンドの手口だ。 罪悪感にまみれるのが大好きな私と、拗ねて無力感に浸りたい息子との凹凸は、どうもぴったりのようだ。 そもそも、ほんとうに息子…

来ない男、待つ男。

またか。 どうせ、来ないんだろうな。 そう、思ってしまった。 息子から、また近所のヨウイチ(仮)くんと遊ぶ約束をしてきたことを聞いたときの、私の偽らざる心情だった。 また約束を破られて、ガッカリする息子を見たくないのと、その後で私に八つ当たり…

いま目の前の世界が、テストの答え。

何気なく、机の上に置かれたテスト用紙。 「すごいな、たくさん丸がついてるな」 と言うと、息子は 「でも、10こも間違えてる」 と俯き加減に言う。 「間違えるってのは、すばらしいことなんだぞ」 「は?なんでだ?」 「だって、その問題が分かってないっ…

マンションがつくりたい。

「マンションがつくりたい」 週末の朝、息子がそう訴えてくる。 ほう、そうきたか。 マンションやアパートの広告の外観や間取りを、最近しげしげと眺めていた息子が、そう言い出すのは自然な流れのように思えた。 どうやって作るのかわからないが、息子は作…

意味という病。

息子が何度目かの、休日の約束をしてきたと言う。 近所に住む友だちと、日曜日の午後1時に川の橋のところで会う約束をした、と。 間に合うように早めに昼食を摂らせ、待ちきれない息子に急かされて、家を出る。 交通量の多い大通りを渡った公園に行くまで、…

娘、という存在。

何かの気配を感じて、目を覚ます。 ここはどこだったのか、しばしぼんやりしながら考える。 ふと目を遣ると、隣で寝ていたはずの娘が起きていて、こちらを見ている。 悪戯っぽく笑いながら、 おとうさん、おといれ、いっしょにいこう? と娘は言う。 ああ、…

子どもが大きくなるにつれて、問題もまた大きくなるとは言えど。

子どもが大きくなるにつれて、問題もまた大きくなるとよく言われる。 それは半分真実で、半分真実ではない。 子どもが大きくなるにしたがって、問題が大きくなるのではなくて、親自身の深い内面を癒すことが求められるだけのように思う。 結局のところ、子ど…

夏の忘れものとお別れしながら、時はいつか満ちるものだと思った一日。

道を歩いていると、燃えるような晩秋の色に出会う。 小雪から大雪に入り、もう完全に秋から冬へと移りつつあるが、最後に一番燃え上がるのかもしれない。 淡い色をした冬の青空と、赤い色の対比が美しい。 透き通った秋の空から、いつの間にかこの淡い色へと…

子どもの成長は親の想像を簡単に超えるもの ~さて、それは誰のことだろう。

霜月はじめの、息子と娘との休日。 いつもは何をしようか、どこに行こうか、検討することから始まるのだが、その日は違った。 前日に息子がアフタースクールの友達と遊ぶ約束をしてきた、と言うのだ。 「2じにまちあわせをして、こうえんにいくんだよ」 ん…

見えないところの掃除と、マインドの関係。

押し入れや収納棚の中、あるいはベッドの下といった、普段は「見えない場所」と、「潜在意識」はつながっているらしい。 ニワトリが先か、卵が先かの話ではあるが、 心の深い部分がクリアになると、見えない場所を綺麗にしたくなるし、 その逆に見えない場所…

トントンカチカチ。 ~福井県勝山市・福井県立恐竜博物館 訪問記

福井県勝山市にある、福井県立恐竜博物館を訪れた。 恐竜化石の発掘の宝庫として知られる勝山市に位置する国内最大級の恐竜専門の博物館で、なんでも「世界三大恐竜博物館」の一つとして数えられるそうだ。 8月も下旬の週末だったが、夏休みらしくたくさん…

子どもの自己肯定感を育む、「オウム返し」。

子どもとのコミュニケーションの中で、彼らの言うことをまず「オウム返し」することが、子どもの自己肯定感を育むのではないか、と最近つとに感じる。 そして、それは子どもに限らず、全てのコミュニケーションにおいてとても有効な方法論のように思う。 全…

収穫までのプロセスのよろこびに比べれば、結果の良し悪しなんてほんのささいなことなんだ。

とかく人は「結果」を見たがる。 いくつの、どれだけの、何々と比べて、どうだったのか、と。 けれど、ほんとうのところ、大事なのはそこにいたるまでの「プロセス」なのだ。 その「プロセス」を歩むよここびに比べれば、結果の良し悪しなんてのは、ほんのさ…

過ぎゆく夏を惜しむ。

久しぶりに通る街道は、お盆のせいか以前の記憶よりも空いていた。 どうもお盆という時期は、夏の「終わりの始まり」と重なるせいか、感傷的になってしまう。 目印となる建物もあるけれど、ここは通るたびに、少しずつ建物が変わっているように感じる。 され…

感情が眠る場所。

感じきれなかった感情は、心の奥底で感じられるのを待ちながら、眠っているという。 その場所は、ふだんは閉じられている心の深い場所なのだろうけれど、それは物理的な場所の場合もあるように思う。 忘れられたその感情は、静かにその場所でひっそりと、来…

オクラすくすく、カブトムシなむなむ。

7月の上旬あたりから、オクラを育てている。 ベランダ菜園の初心者で、去年は茄子を育てようとしたが枯らしてしまった苦い思い出があるのだが、ホームセンターを訪れた際に息子が見つけてきて、育てることになった。 7月は買ってきた苗をプランターに植え…

誰かにしてほしかったことは、誰かにしてあげるといいこと。

スマートフォンから鳴る目覚まし音が、ずいぶんと続いてから、ようやく眼が覚めた。 深い眠りのところで、セットした時間になったようだった。 昨晩はめずらしく出かけていたので、眠るのが遅かった。 さすがに寝不足か、身体の重さを感じたが、隣で寝ている…