大嵜 直人のブログ

別れによって傷ついたココロは、出会いで癒される。私が辿ったそんな物語を「書く」ことをライフワークにしています。

目覚めの声。 ~愛知県名古屋市「熱田神宮」訪問記

夕方から、目の奥がチリチリと嫌な感じがしていた。 この感じは、頭痛の前兆だ。 こういうときは、早めに休みに限る。 朝起きても、目の奥のチリチリと頭痛の気配はおさまっていなかった。 その日は、所用の前に、久しぶりに熱田神宮を訪れようと思っていた…

見上げれば。

時候は「霎時施/こさめときどきふる」。 なれど、晴れの日が続く。 見上げれば、秋の空。 綿のような雲に、秋の陽射しが色を差して。 このやわらかな陽射しの色は、秋の色。 どこかやさしく、どこかあたたかく。 それでいて、どこか寂しく。 だいだい色の、…

断酒日記【726日目】 ~はじまりとおわりは、同じ場所。

さて、断酒726日目である。 もうすぐ、酒を断って2周年を迎えると思うと、なかなかに遠いところまできたものだ。 霧雨降る小橋の上で、「なんとなく」決めた断酒が、ここまで続くとは、面白いものだ。 = これまで、断酒の効用、メリットとデメリットなどに…

祈る、ということ。 ~愛知県一宮市「真清田神社」訪問記

定期的に一宮を訪れる用事があるのだが、その度に真清田神社に寄る。 少し早めに家を出て、その空気を吸いに。 ここのところ、気持ちのいい秋晴れの日が続く。 振り返れば、鳥居から一宮の街が覗く。 かつて繊維業で栄えた、古い街並み。 玉砂利の音を聞きな…

いつか歩いた境内に。 ~愛知県津島市「津島神社」訪問記

よく晴れた秋晴れの日、愛知県津島市の津島神社を訪れた。 かつて、生を受け、高校を卒業するまで暮らした、津島市。 その氏神様を、久しぶりに訪れることができた。 かつて、この近くに父方の祖父の自宅兼工場があった。 町工場の鉄工所を営んでいた祖父の…

奇跡の年。 ~2020年菊花賞 回顧

ファンファーレが鳴り、拍手が起こる。 この秋のシーズンを最後に改装に入る京都競馬場、その改装前の最後の菊花賞。 コロナ禍による入場制限がなければ、どれくらいの入場者数を記録したのだろう。 春の二冠馬・コントレイルと福永祐一騎手による、無敗の三…

好きなものには、衒いなく。

本が好きなのだが、「装丁の美しさ」というのは、本を選ぶうえで重要なファクターの一つだと思っていて。 それは、電子書籍にはない要素かもしれない。 書店に並んでいる多くの本の中で、ふと目に留まって手に取りたくなる装丁の本がある。 そうして選んだ本…

霜降、雨のあとに。 

めずらしく、丑三つ時に目が覚めた。 ぼんやりとした夢うつつの中、雨の音を聞いた。 再び目覚めた朝、まだその音は続いていた。 ここのところ、朝晩の冷え込みが感じられるようになっていたが、少し暖かな朝だった。 時に、「霜降」。 冷たい露が草木に宿る…

結局、体験だけが残る。

仙台の友人を訪ねて行ったことがあった。 仮にその友人をナカタとする。 あれは、たしか9月に入った長い夏休みの終わり際だったと思う。 学生だった当時、神奈川県に下宿していた私は、同郷で仙台に下宿していたナカタを訪ねて行った。 予定もなく、暇だった…

私の陰は、あなたの陽。あなたの陰は、私の陽。

秋の日はつるべ落とし。 その言葉の通りに、日に日に夕暮れが早くなっていく。 少し前まで、7時を過ぎてなお煌々と明るかったような気もする。 けれど、いまは気づけば5時で夕闇の足音が聞こえる。 秋の夜の、静かな夕闇。 虫の声、風の音。 夕闇のその静寂…

雨と音と記憶と。

雨が降ると、音がする。 傘を叩く音。 その音符。 木々の葉に触れる音。 そのざわめき。 土に吸い込まれていく音。 そのやわらかさ。 雨が降ると、音がする。 音がすると、思い出す。 = たとえば、ある音を聴くと、ある種の記憶がありありと思い出されたり…

晩秋の訪いは、カラフルな葉の色とともに。

風が、少し冷たかった。 朝方見えていた陽の光は、雲の向こうに隠れてしまったようだ。 ひんやりと肌に触れる、その感覚。 その久しぶりの感覚にしばらく身を浸していたが、ふと我に返ってそれが晩秋の訪いを意味するのだと思った。 時候は「寒露」からもう…

史上初の偉業は、おとぎ話のように。 ~2020年秋華賞 回顧

10月のやわらかな陽光が、ターフを照らす。 前日まで降っていた雨は上がり、馬場は稍重まで回復した。 感染症対策により高松宮記念から続いた無観客でのGⅠ開催だったが、秋華賞において、ようやく有観客での開催を再開するまでに至った。 事前抽選に当選した…

嫉妬、女へん二つ。

「嫉妬」という漢字は、なぜ両方に女偏がつくのだろう。 女に、疾。 女に、石。 たとえば、「妊娠」は分かる。 広く見れば雌雄同体などの性質を持つ生き物もいるが、ヒト科においては女性にしかできない所業である。 「妊娠」が女偏二つなのは分かる。 だが…

秋、深まるという表現。

夏の終わりとともに透明度を得た空は、いつしかその青さに深みを増していく。 見上げれば、はっと声を上げそうになる青さ。 そんな日の空は、湖底を見渡しているような錯覚に陥る。 プラスチック樹脂で透明な製品をつくるためには、ごく少量の青色の着色剤を…

いいじゃないですか、都合のいいように使われても、と彼女は言った。

「いい営業と、そうでない営業の差って、なんだろうな」 「何ですか、突然」 「いや、何となく…」 「どうせ、またボスに何か言われたんでしょ」 「…そういうところ、すごいよな。カンなのか、よく人を見ているのか…」 「うーん、両方だと思います」 「ほんと…

誰の言葉を、信じるのか。

情報が、あふれる時代になったものだと思う。 その気になれば、欲しい情報に簡単にアクセスできるように、情報入手にかかるコストは著しく下がった。 知識や情報が権力と同義だった時代は、とうに終わりを告げた。 けれど、それだけに情報に惑わされることの…

断酒日記【711日目】 ~寂しさを、そのままにしておく。

さて、断酒して711日目。 セブンイレブンである。 もう来月には丸2年になるかと思うと、感慨深い。 あの自宅近くの川の橋の上で「なんとなく」決めた断酒だったが、2年近くも続くとは思わなかった。 息子が、橋の上からぽいぽいとカメに餌のパンを投げていた…

自らの手を使って、身の回りに愛を差し向ける。

家の中は、自分の心理状態とリンクしているとはよく言われる。 深層意識の部分が癒されると、押し入れや物置の中を掃除したくなったりする。 あるいは、その逆も然りで、見えない部分を整理したり掃除したりすると、妙に気分がスッキリしたりする。 時に、自…

天使のトランペット。

雨が上がり、夜の帳が降りるころ。 私は走り出す。 濡れた路面は、月明りを映して光っていた。 湿った空気が、細かい霧のようになっていた。 陽の光の下とは、また異なる風景。 その一つ一つの色を愛でながら、私は挨拶を返す。 どこか甘い香りがした。 見れ…

不調こそ、我が実力。

雨が上がったので、走りに出る。 濡れた路面に気を付けながら、ゆっくりとしたペースで走るも、どうも身体が重い。 頭の中の感覚との違いに戸惑い、なぜだろう。 体調が悪いわけではなく、睡眠不足でもなく、怪我をしているわけでもなく。 少し走ってから、…

B'z「ALONE」に寄せて

B'zの名曲、「ALONE」に寄せて。 www.youtube.com 歳を重ねるごとに、染みわたるいい曲である。 リリースは1991年。 思春期真っただ中のころ、よく聴いた。 あの当時、「どの歌手、バンドが好きか」を他人(特に異性)に表現することは、一つの自己表現だっ…

寒露、滴る雨粒に。

朝、家を出た瞬間に「しまった」と思う。 前日の夜から降りしきる雨。 半袖では、もう冷える気温になったのだ。 家に戻り、上着を引っ張り出して車に突っ込む。 時候は、秋分から寒露へ。 朝晩の冷え込みに、冷たい露が降りる。 季節のめぐりは、いつも正確…

コミュニケーションの効用は、遅れてやってくる。

少し遅くなって帰宅すると、テーブルの上にノートと書き置きがあった。 「一つ かいたよ みてね」 ピンクのノートは、以前娘と交換日記をしていたノートだった。 久しぶりに、娘は私宛に書いてくれたようだ。 ノートに記された娘の今日の一日を読みながら、…

秋、日に日に深く。空、いよいよ高し。

秋が日に日に深まっていく。 もう朝晩は、半袖では少し寒いくらいだ。 すでに秋分も末候となり、「水始涸、みずはじめてかるる」の時候になった。 田んぼの水を抜いて、頭を垂れる黄金の稲穂を刈り取るころ。 落ち葉も目立ち始め、冬の気配も少しずつ。 だか…

最後のピースは、最後方からの豪脚とともに。 ~2020年スプリンターズステークス 回顧

ビアンフェが、嫌がっていた。 鞍上の藤岡佑介騎手が促すも、ピタリと動かない。 もし、有観客での開催だったら、スタンドは大きくどよめいていたのだろうか。 もう20年以上も昔、天皇賞・秋で枠入りを嫌がっていたセイウンスカイの姿を思い出した。 あのレ…

断酒日記【702日目】 ~寂しさという毒、そして薬。

さて、断酒して700日を超えた。 来月には丸2年になる。早いものだ。 久しぶりにお会いした知人と話していたが、「毒がなさすぎる」と笑われてしまった。 曰く、最初から手を出さない人や、病気などからやむを得ず断つ人はいるが、一度どっぷりと嵌ってから両…

ストレッチ日記 ~力を抜いたときに伸びる、では、力を抜くためには。

ストレッチをはじめて、2か月が過ぎた。 人間の習慣とは面白いもので、いったん習慣化してしまうと、やらないと気持ちが悪くなる。 朝起きて顔を洗ったり、歯を磨いたりすることも、同じようなものなのだろうか。 寝る前に、20~30分ほど、深く息を吸い、深…

満ちては、欠ける。

時に、神無月、日に日に深まる秋。 昨日は中秋の名月だった。 てっきり中秋の名月=満月だと思っていたら、昨日は十四日目の月だった。 「中秋の名月」とは、陰暦8月15日のことを指すが、満月の月例が年によって変化する関係で、必ずしも満月とイコールには…

惚れた腫れたの魔法が解けてからが、実は本番だ。

ときに、人は好きなことをしていると、なぜか褒められ感謝される出来事に出逢う。 ただ、何の打算も、犠牲も取引もなく。 ただ、それをしているだけで、周りが喜んで笑顔になってくれる。 ときに、そんなことがある。 何度か、そういった経験が重なる。 する…