あの一心不乱に描く息子のように、童心なって書きたい。
でも、どうやったらあんな顔で書けるのだろう。
自分の中に創造的な才能は眠っているのだろうか。
・・・考えようとすればするほど、自分にはそんな能力はなさそうだと、自己否定したくなってしまった。
そうしたときに、私の頭に一冊の本が思い浮かんだ。
ジュリア・キャメロン著
「The Artist's Way(邦題:ずっとやりたかったことを、やりなさい。)」
以前にこちらで書評を書いた。
書評:ジュリア・キャメロンさん著「ずっとやりたかったことを、やりなさい。」に寄せて - 大嵜 直人のブログ
自己否定の極北の海に沈んでいた時期に出会った本であり、その繊細な言葉の数々にずいぶんと救われた。
誰しもが「創造性」を持っており、それを開花させるための方法について書かれている。
この本はいわゆる「ワーク本」であり、12週かけて実習するワークがついているのだが、私は一通り読んで心に残ったフレーズを書き留めただけで、ワークは実際にはやっていなかった。
読んでいた当時は、何やらかんやらいろいろ他のワークをやっていたような気がする。
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いい機会だから、12週かけてこの「The Artist's Way」のワークに取り組んでみようと思う。
そして、その進捗をここで報告することで、12週の旅路を止めることなく進めてみたい。
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初日の今日は、序文から。
「The Artist's Way」が、人間が本来持っている「創造性」を回復するための道であることが説かれており、本書がその方法を明らかにするということが書かれている。
本書の目的は、実験と観察からなる単純な科学的なアプローチによって、創造的に生きる方法を明らかにすることにあり、その方法を定義したり、説明したりすることにはない。電気を使うときに、電気とは何かを理解する必要はないのだ。
「序文」 p.5
なるほど、電気を使うのも、自動車に乗るのも、私はその仕組みを完璧に理解しているわけではないけれども、それを日々使いこなしている。
「創造性」も同じようなものだ、と言うのだ。
そして、その使いこなす方法を著者はずっと教えてきたそうなのだ。
それを「あるもの」として信じること。
それは、信仰にも似たプロセスなのかもしれない。
ところで、あなたはどのようにして創造性を阻まれていることを知ればいいのだろう?妬みがそれを知るためのすばらしい鍵となる。あなたが恨みを覚えるアーティストはいるだろうか?もしあなたが、自分の創造的な力を本気で信じたら、次にあげるようなことをやめるだろうか?
◎「遅すぎる」と自分自身に言うのをやめる。
◎お金が充分にたまるまで、自分が本当にしたいことをするのを待つのをやめる。
◎より創造的な人生を求めるたびに、「単なるエゴさ」と自分自身に言い聞かせるのをやめる。
◎「夢は撮るに足らないものだ。それはしょせん夢でしかない。お前はもっと良識をもつべきだ」と自分自身に言うのをやめる。
◎家族や友人に、頭がおかしくなったと思われるのではないかと恐れるのをやめる。
◎「創造はぜいたくであり、すでにあるものに感謝すべきだ」と自分自身に言うのをやめる。
「序文」p.17.18
結局のところ、そうなのだ。
信じるか、信じないか。
逆説的だが、この「The Artist's Way」がたまたま頭に思い浮かんだのでワークに取り組んでいるが、この本でなくてもいいのだとは思う。
自分の信じたものに、殉じるという経験をすること。
それはある種の「おまじない」のようなものかもしれない。
けれども、その「おまじない」をしてみたいと思ったのだ。
それは、息子のような童心に還るための禊のようなものかもしれない。
遠回りかもしれないけれど、このワークとアウトプットを続けてみることにする。