大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

お酒とお酒の席にまつわる極私的エッセイ。

今日は「お酒を呑みに行く」というテーマで、何の脈絡もなく綴ってみたいと思います。

極私的ななエッセイですので、肩肘張らずにそれこそ酒の肴にでもどうぞ。

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昔から酒席が好きだ。

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学生時代は、どっぷりだった麻雀や競馬で最も大切な「感想戦」の場として酒席を愛していた。

あーでもないこーでもない、傍から見ればどうでもいいその日のタラレバを肴に、いつまでも酒が呑めた。

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働き出してからも、「のみかい」というフレーズは甘美で、大好きだった。

そのフレーズを聞くと、キノコを追いかけるマリオのように、走ることができた。

あまり接点がなかったり、仕事上でいろいろ対立したりした方なんかと一緒の席になることももちろんあったのだけれど、それでも5合くらいまで一緒に呑めば、笑って話して、それでよしになるのだった。

その場合、呑みすぎてしゃべり過ぎた翌日にその上司と顔を合わせて、お互い距離感がつかめなくてぎくしゃくするまでがワンセットである。

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恐らく、というか、やはり私は「お酒」そのものが好きというよりは、「お酒の席」の場が好きなのだろう。

日本酒にしても洋酒にしても、銘柄を勉強しようと思うのだが、それよりも楽しく飲んで笑って終わってしまう。

そもそも、私は自分が「酒そのもの」に詳しくなっているイメージが湧かないのだ。

酒呑みとしては、邪道の部類なのかもしれないけれど。

それよりも、ご一緒した人やお店の方が「これが美味しいですよ」と言われる方が、楽しいのだ。

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さて、その一方で、私は一人で酒に沈むのも好きだ。

酒を呑みだしてからすぐに一人酒を覚えてから、年々その割合は増えてきたような気がする。

いまは、誰かと呑む場合と、一人で行く場合の割合で言うと、だいたい6:4くらいで一人で行く場合が多い。

 

さて、そうした「ソロプレイ(一人酒だと寂寥感満載なので、カタカナにしてみた)」の場合と、誰かと一緒に行く「ユニゾンプレイ」の場合とでは、お店選びの基準が変わってくる。

ソロプレイの場合、私は超保守的だ。冒険しない。

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なぜだろうと考えてみたが、一人のときは自分の世界に入りたいからなのだろうという至極当たり前の結論に達した。

ソロプレイの楽しみは、本を読みつつ、それに飽きたらとめどもない考えに頭をめぐらせ、また杯を傾けて悦に入る。

そこにいるのは、私自身しかいない。

酒の味、周りの客の会話、肴のチョイス、黙々と注文をさばく大将・・・目に映る風景、全てが私自身になる。

自分が自分であることを確認しにいっているのだと思う。

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「ちょっと何言ってるかわからない」と思われるかもしれないが、そうなのだ。

そこに、あまり冒険も刺激も必要ないと思うから、保守的になる。

決まった巣穴に帰ってきたくなる。

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私の好みを知っているお店の方と、少し話ができれば、それ以上を求めない。

このあたり、男性的と言えるのかもしれない。
ルーティンと決めると、理由なく延々と一途にやり続けるのは、往々にして男性だと思う。

一方で日々体温が変わる女性は、やはり変化を好むのだろうか。

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とはいえ、そんな私も最近は少しずつ新しい世界を広げようとすることもある。

そういうときは、グルメサイトや雑誌の情報よりも、「人の紹介」で行くことがほとんどだ。

「評価〇〇点以上の店」とかよりも、「私の好きな人がいいと言っていた店」に価値を感じる。

このあたり、ストレングスファインダーの資質「運命思考」第1位の私らしい、と言えるような気がする。

さて、一方で誰かと一緒に行く「ユニゾンプレイ」の愉悦も素晴らしい。

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だいたい誰かとお酒を呑みに行くというのは、楽しみしかない。

どんな酒や肴が出てこようが、何でも最高の酒席になるのだ。

だから誰かと行くときは、冒険者や開拓使になる。

どの店を選んでも、その人たちと呑めれば幸せなのだから、そもそも失敗がないのだ。 

むしろ失敗してもネタになるから、それはそれでおいしい。

とんでもない店に入ってした失敗など、それからしばらくは鉄板のツマミになるしかない。

あー、そんなことあったなー、あのときのお前の顔といたら・・・とゲラゲラ笑いながら軽く一杯は呑めるだろう。

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だから、「ユニゾンプレイ」のときは冒険してみたくなるし、新規開拓してみたくなるのだ。

そんなお酒にまつわるどうてもよいことをつらつらと書いてると、またお酒が呑みたくなってきた。

今後はソロプレイにしようか、誰かと冒険に行こうか・・・それを考えるだけでも、楽しめる私は、やはりお酒の席が好きなのだろうと思う。

また、呑みに行こう。

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