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人間関係を円滑にする一つの秘訣に、「不機嫌でいることや不安でいることを尊重する」ということがあるように思うのです。
相手が不機嫌でいたり不安でいることを尊重する?
最終的にはそうなんですが、そうするために最初にするのは、「自分」なのかもしれません。
「朝は気分よくしましょう」
「ポジティブシンキング」
「使う言葉が現実をつくる」
などなど、いろんなところで「いい気分でいること」の大切さが語られます。
有名なところでいくと、
思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。
というものもありますね。
マザー・テレサの名言といわれますが、どうも明確な引用元があるわけではなく、お釈迦様やガンジーも似たような言葉を残しています。
そんな偉人の言葉を引くまでもなく、誰だってイヤな気分でいたくもないし、ネガティブな思考でいたいわけないです。
自分もそうですし、周りの人がそういった気分でいるのも、あまり気持ちのいいものではありませんよね。
長期休暇の初日、ドライブに出かけて地元名産の酒と肴に舌鼓を打ち、ぬるめの温泉にじっくり浸かる・・・
子どもの頃から応援していた野球チームがリーグ優勝を飾る、まさにその試合の観戦に来ている・・・
早めに上がった金曜日の夜、美味しいお惣菜とチーズとワインを買い込んで、撮りだめしたドラマを気のすむまで観る・・・
そんな気分が毎日続けばいいのでしょうが、私たちの気分や感情は天気と同じで、刻々とその表情を変えていきます。
温泉から上がってふとスマホを見たら、仕事のトラブルの留守電が入っていた・・・
リーグ優勝したはいいけれど、クライマックスシリーズで敗退してしまった・・・
一人上映会に盛り上がり過ぎて、明け方ひどい頭痛の二日酔いで目覚める・・・
ときに、そんなこともありますよね。
ええ、それが人ってもんです。
ところが、それを無理に「気分よくしないといけない!」「ポジティブシンキングしないと!」と抑え込もうとすると、辛いわけです。
だって天気ですから、雨が降ってしまうものはどうしようもありません。
ネガティブな気分や感情は、抑え込もうとしたり隠そうとしたりすると余計に膨れ上がり、感じ尽すと昇華するという性質を持っています。
以前こんな記事を書きました。
気分すらも実は自分で選んでいる、ということ - 大嵜 直人のブログ
気分すらも、実は自分で選んでいると考えることもできる、という記事です。
それは言い換えると、イヤな気分や落ち込んだ気分になるときは、それを自分で選んでいる、と言えるのです。
そこに、何がしかのメリットがあるから。
それを無視して、ネガティブな気分を抑えこもうとすると、キツいわけです。
だから、不機嫌でいたり、不安になってしまったりするときは、そんな気分を選んでいる自分を尊重しましょう。
その気分になることのメリットを選んでいるわけですから、無理にアガろうとせず、存分に沈んであげましょう。
それが、「自分の心に寄り添う」ということなのだと思うのです。
そんなことで落ち込むな!
と言われると、余計にガックリきちゃうこともありますが、
ええよ、好きなだけ落ち込んでもええよー。
と言われると、その逆にそろそろ元気出そうかな、と思えます。
人のココロは不思議ですね。
そしてそれが出来ると、周りの人が不機嫌でいたり、不安でいたりすることを尊重できるようになります。
その人が選んでいる気分や感情を大切にしてあげる、ということですね。
自分に対してそれができていないと、無理やり気分を上げさせようとコントロールしようとしたり、ネガティブな状態を不快に感じてしまったりするものです。
本人は良かれと思ってやるのですが、言うまでもなくそれをすると関係性は悪化するだけですよね。
不機嫌な気分や不安な気分でも、相手の気分を尊重してあげる。
そして、それに必要以上に左右されることなく、自分は自分の感情を大切にする。
それが、人間関係を円滑にする一つの秘訣のように思うのです。
今日もお越し頂きまして、ありがとうございました。
どうぞ、ごゆっくりお過ごしください。