大嵜直人のブログ

文筆家・心理カウンセラー。死別や失恋、挫折といった喪失感から、つながりと安心感を取り戻すお手伝いをしております。

最終ランナーの矜持 ~志摩・的矢の至宝「旅館橘」 訪問記

昨日に引き続き、旅行記です。

今日は人のご縁シリーズに絡めて。

志摩市的矢にあります旅館・橘さんのご紹介です。

ホームページはこちらです。

2015年に志摩・賢島でサミットが開かれたのは記憶に新しいところですが、風光明媚な街、志摩市のなかでも牡蠣の養殖で有名な的矢にあります。

電車ですと近鉄・磯部駅が最寄り駅。名古屋から特急で2時間・大阪から2時間20分・京都から2時間40分のロケーションになり、近くには家族で楽しめる志摩スペイン村や、ゴルフ場が多くあります。

車ですと伊勢神宮から約30分。

あとの道は、方向音痴の私よりもナビに聞いて頂いた方が確実かと思われます笑

そんな旅館橘さんに寄せた言の葉をどうぞ。


 

以前に一度、その方に聞いてみたことがある。

イベント中の夕方の厨房だったように記憶している。今日の仕事の片づけと翌日の仕込みに勤しんでいるその方と、週末のメインレースの展開とオッズを読みあいながら、ふと。

「どうしてそんなに牡蠣飯美味いんですかね」

その方は少し照れたようにしながらも、けれど飄々とした柳のようなあの素敵な笑顔で、

「そんなん誰がつくってもいっしょやで」

当時の私はほんとにそうなんかな?と思った。けれど、今思うと、たぶんほんとにそうなんだろう。

あの伊勢志摩の美しい海の幸と、それを支える仕事をされている方たち。そして下準備をして発送する旅館の皆さんの仕事。

それらへの信頼と敬意と畏怖と。

きっと、

ここでは最終ランナーとしてバトンを受け取ってるだけなんだよ。

もう十分すぎるリードをつけて最終コーナーをまわってるんだよ。

そう、あの年の金鯱賞のサイレンススズカくらいさ、と。

またお会いしたら、改めて聞いてみようと思っている。

週末の狙い目は、何レースですか、と。

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2017.5.2


 

あの年の金鯱賞とは、1998年の金鯱賞。サイレンススズカが中京競馬場でぶっちぎって逃げ切った伝説のレースです。ぜひyoutubeで検索してみてください。

あ、そっちじゃなかったですね。そのお方のほうですね。

そのお方は、旅館橘 代表・森本哲行さん

そんな素敵な方の旅館にお昼を頂きに行ってきました。

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伊勢神宮から車を走らせます。山道を抜けると、志摩の美しい海が広がります。

虹のような日輪まで移ったいい写真が撮れました。

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風光明媚な街の風景を眺めながら走りながら、一人カラオケをしていると、あっという間に橘さんに着きました。その駐車場から望む的矢湾です。空と溶けあう海の色は、はっとするくらい美しいです。

上の言の葉の写真は3年ほど前の夏に伺ったときのものですが、そのときはちょうど台風が上陸するというとんでもないタイミングでした。ただ今見ると雨に煙る的矢湾もまた美しいですね。

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橘さんの正面玄関です。

まだ松の内でしたので、注連縄がお出迎えしてくれました。

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雅な室内。伊勢海老の絵がキュートです。

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全ての海鮮料理がとびきり美味しいのですが、何といっても地元の「的矢かき」です。このまるまると肥った牡蠣。まずはレモンを添えて生で。

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グラタン、ワイン蒸し、ガーリックバター炒めのトリオ。

三者三様に牡蠣の違った美味しさが引き出されて、思わず笑みがこぼれます。

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カキフライや南蛮漬けも楽しませて頂いたあと、茶わん蒸し。

その中にも大きな牡蠣がごろごろ入っています。

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そして牡蠣ねぎみそ鍋。

生のままで美味しい牡蠣を、特製味噌とバターとねぎで頂くという罪深い逸品。バターの香りと味噌のコクが、牡蠣と「心の友」になっています。

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最後はご飯。今日の言の葉で出てきた牡蠣飯と、牡蠣のお吸い物。

牡蠣でこんなにもバリエーション豊かに楽しめるのは、橘さんならでは。どの料理も、志摩・的矢の海の幸への深い愛情がたっぷりと感じられて、幸せな気分になります。

非常に残念なことに、翌日の狙い目のレースを聞き忘れてしまったので、また聞きにお伺いしようと思います。

 

さて、また寒さが一段と厳しくなってきました。

ただこの寒い季節が、牡蠣をはじめとした海鮮料理の美味しい季節でもあります。

そう思うと、寒さもまた愉くなりますね。

どうぞ、ごゆっくりお過ごしください。