大嵜 直人のブログ

別れによって傷ついたココロは、出会いで癒される。私が辿ったそんな物語を「書く」に至るまでの、記録と変遷のブログ。

相手を信頼することは、自分を信頼すること 〜香り高き柚子七味に寄せて

 

人のご縁にはタイミングがあり、いまの関係が全てではないと思います。

往く川の流れのように、交わり、分かれ、寄り添い、離れることを繰り返していきます。

 

ただ、全ての川の流れつく先が大海のように、最後にはどこかでつながっていくと感じるのです。

 

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不定期の人のご縁シリーズ、今日は「やまつ辻田」の店主・辻田浩之さんとのご縁を。

 

辻田さんは、大阪・堺市の地で唐がらし、和風香辛料を販売して百余年の「やまつ辻田」さんを営んでおられます。


ホームページはこちらです。

 

www.yamatsu-tsujita.com

 

 

そんな辻田さんとのご縁に寄せた言の葉をどうぞ。

 

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仕事の中で、時にしたくない電話というのも、ある。

 

六尺を超える堂々たる鍛えぬいた体躯。
聞き惚れるバリトンのような声。
一つ一つの素材への深い知識と愛情。
多くの人を惹きつけ、足を止める実演。

 

その方と接すると、自分にはないものばかりと思い込み、憧れと同じくらい自己否定を感じていた。今、書いていてとても恥ずかしいのだけれど。

 

確かその電話は、原材料か何かの表記に関するお願いだかの、面倒な、したくない類いの電話だったように記憶している。


かなりの時間逡巡して、その方にかけた電話だった。

 

拙く要件を伝える私に、その方はいつものように豪快に笑いながら仰って頂いた。

 

「そんなん、やりますんで大丈夫ですよ。心配せんでくださいよ。もし問い合わせなりが入ったら、僕が一人一人電話して直接説明しますんで。うちのお客さまは必ず分かってくれはる。」

 

電話は、あっさりと終わった。

確固たる自信というのは、こういうものかと思った。

 

まず、自分を信頼する。
そして、素材を信頼する。
そして、商品を信頼する。
だからこそ、顧客を信頼できる。


これからもっとたくさんのことを、その方から学んでいきたいと思う。
もっとその方の香辛料を楽しませて頂きたいと思う。

そして、その方のような確固たる自信を少しずつ身につけていこうと思う。


週末の昼はうどんにでもしよう。
あの方の自信に満ち溢れた、香り高き柚子七味を振って。

 

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2017.6.8
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私は「力強さ」、「たくましさ」といった男性的な魅力にコンプレックスがありました。


今でもそれは少なからずありますが、以前は自分にはないものと思ったり、引け目を感じるので、そうした魅力をお持ちの方と接するのが苦手でした。

 

今日の言の葉にもあるように、お仕事の上でご縁を頂いても辻田さんにもそんな壁を勝手につくっていました。

 

昨日もお話ししたように、「弱音を吐いてはいけない」と思っていた私にとって、辻田さんのような魅力のある方と接すると、私自身の「弱さ」や「意気地のなさ」があぶり出されそうで、怖かったのだと思います。


ところが、冒頭の川の流れではないのですが、一度仕事のご縁を離れてから、辻田さんとSNSでまたつながることができました。

 

いろんなやりとりをする中で、辻田さんの男性的な魅力はご自身の弱く繊細な部分を認め、それを内包しているからだと感じるようになりました。私自身が自分の内面のそのような部分を
認め、愛でることができるようになった分だけ、辻田さんの魅力を感じられるようになったということなのでしょう。

 

考えてみれば、繊細な感性が磨かれていなければ、あんな芸術的な七味を調合できるはずも
ないのですが、以前の私にはそれを感じることは難しかったようです。


そうしたか細く頼りなく弱いと思える部分も、自分として認めることが、どんなときでも揺らぐことのない自信につながっている。
そして自分を信頼できた分だけ、つくりだすものとそれを受け取る顧客を信頼できる。


そんな風に思っています。

 


さて、そんな辻田さんが厳選した素材でつくる香辛料は、どれもそんな自信に満ち溢れています。

 

冷ややっこに白菜の漬物、味噌汁に焼き鳥に「極上七味」。

 

「名代柚子七味」をシンプルにうどんに振ったり、醤油とあわせて焼き餅に。

私は「柚子七味」とマヨネーズと混ぜてスルメやあたりめをディップして、その日本酒との相性のよさに二日酔いの原因になったことは数知れず。

 

そして、うなぎだけではもったいない合法麻薬、「朝倉粉山椒」。
参照3:塩1の山椒塩で全ての料理が焼酎のトモダチに。

 

これらの香辛料は写真にあるように葉書サイズのパッケージで、82円切手を貼れば大切な人にその香りをお届けすることができます。

 

そして、種から育てた実生の柚子を使った「実生ゆずぽん酢」、「実生柚子こしょう」。
一度食べたら忘れられない柚子の豊かな香り。

 

 

・・・と、ブログでは写真と文字はお伝えできても、香りがお伝えできないのが至極残念です。

 

ぜひ、私の拙い説明よりも催事などの実演販売で、辻田さんの調合と口上をお聞きになってみてください。誇り高き香りの中で、素材への深い愛情と自信が感じられることと思います。


辻田さんとのご縁が、これからどんな大河となって海を目指すのか、私は楽しみにしています。

 


クリスマスも終わって、今年もあと少しですね。
寒気もきていますので、暖かくしてごゆっくりお過ごしください。